編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年7月現在,1168報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Patterson D, Abell T, Rothstein R, Koch K, Barnett J: A double-blind multicenter comparison of domperidone and metoclopramide in the treatment of diabetic patients with symptoms of gastroparesis. Am J Gastroenterol 1999; 94: 1230-1234. [PubMed]

-

●目的 症候性糖尿病性胃不全麻痺患者での消化管機能改善薬domperidoneとmetoclopramideの効果と副作用を比較した。中枢神経系(CNS)副作用を忍容性の指標に,悪心,嘔吐,早期満腹感,鼓脹/膨満感の症状スコアを有効性の指標にした。
●デザイン 無作為,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は4週間。
●対象患者 93例:胃不全麻痺に3ヵ月以上罹病しているIDDM患者。19~69歳(平均年齢39歳)。
登録基準:悪心,嘔吐,早期満腹感,鼓脹/膨満感の消化器症状のうち,2つ以上の項目を満たし,試験参加時のこれらの症状重篤度を0~3の4段階スケールで評価し,合計スコアが5以上。
除外基準:消化器癌,重篤な疾患。透析患者,胃手術を受けたことのある患者。
●方法 domperidone(10mg×2を1日4回)群48例とmetoclopramide(10mg+プラセボを1日4回)群45例に割付け。CNS副作用と有効性を第2週と第4週に調査。
●結果 糖尿病性胃不全麻痺を緩和させるのに,domperidoneとmetoclopramideは同程度の効果があった。metoclopramide群のほうが,CNS副作用がより重篤で,より多く認められた。傾眠はmetoclopramide群で4週間後に患者の49%に認められ(平均重篤度スコア1.03),domperidone群では29%であった(平均重篤度スコア0.49)(出現率p=0.02,重篤度p=0.03)。意識清明度の低下が,metoclopramide群の33%で4週間後に認められ(平均重篤度スコア0.62),domperidone群では20%であった(平均重篤度スコア0.27)(出現率p=0.04,重篤度p=0.04)。傾眠および意識清明度低下の重篤度および出現率はmetoclopramide群のほうがdomperidone群より有意に大きかった(p=0.03~0.04,p=0.02~0.04)。
●結論 domperidoneとmetoclopramideは,糖尿病性胃不全麻痺の症状を効果的に緩和させるが,metoclopramideのほうがCNS副作用は著明である。