編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Goldberg RB, Mellies MJ, Sacks FM, Moye LA, Howard BV, Howard WJ, Davis BR, Cole TG, Pfeffer MA, Braunwald E: Cardiovascular events and their reduction with pravastatin in diabetic and glucose-intolerant myocardial infarction survivors with average cholesterol levels: subgroup analyses in the cholesterol and recurrent events (CARE) trial. The Care Investigators. Circulation 1998; 98: 2513-2519. [PubMed]

本試験の約8%(342例)が糖尿病の既往がないIFG患者であった。このような耐糖能異常を有するものは,糖尿病と同じように冠動脈イベントの発症は高値である。また,非糖尿病患者と同様に糖尿病患者,IFG患者もpravastatinにより冠動脈イベントのリスクを低下させる。IFGだけを有する者でも,より積極的な治療が望ましい。【中庭富子】
血清総コレステロール値が240mg/dL未満の平均的なコレステロール値の糖尿病でかつ心筋梗塞既往患者に対する二次予防試験である。その結果,糖尿病群においても,pravastatin(メバロチン)を使用することによって冠動脈イベント再発のリスクを減少させたことを示した。ただし,ここではpravastatin 40mgが使用されているが,わが国では保険上20mgまでしか使用できないので,適用にあたっては注意が必要である。【河盛隆造

●目的 心筋梗塞(MI)既往があり,平均的コレステロール値の患者において,HMG-CoA還元酵素阻害薬pravastatinでコレステロールを低下させることにより,冠動脈イベントに与える効果を検討したCARE trialのうち,糖尿病群,非糖尿病群で比較検討を行った。一次エンドポイントは致死性冠動脈イベントおよび非致死性MI。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は平均5年。
●対象患者 4159例:うち糖尿病群586例(14.1%),非糖尿病群3573例(85.9%)。21~75歳。3~20ヵ月前に急性MIを発症,総コレステロール(TC)<240mg/dL,LDL-C 115~174mg/dL,トリグリセリド(TG)<350mg/dLの患者。
除外基準:空腹時血糖>220mg/dL,左心室駆出率<25%,症状を有する心不全。
●方法 pravastatin群(40mg/日)2081例(うち糖尿病群282例)とプラセボ群2078例(うち糖尿病群304例)に割付け。
●結果 糖尿病群での血清脂質は,LDL-C 136mg/dL,HDL-C 38mg/dL,TG 164mg/dLと非糖尿病群と比較して差はみられなかった。
pravastatinによるLDL-Cの低下率は糖尿病群27%,非糖尿病群28%と同じ結果であった。また,プラセボ群では,糖尿病群において冠動脈イベントの再発症率が非糖尿病群と比較して高率であった(37 vs. 25%)。pravastatinは糖尿病群および非糖尿病群において冠動脈イベントの絶対リスク(8.1%と5.2%)と相対リスク(25%と23%)を低下させた。pravastatinは糖尿病群で血管再生術(PTCAあるいはCABG)の相対リスクを32%低下させた。糖尿病と診断されていない3553例のうち342例は米国糖尿病協会の診断基準により空腹時血糖異常(IFG;110~125mg/dL)を示した。これらのIFGのあるものは空腹時血糖正常のものと比べ,冠動脈イベントの再発率が高かった。pravastatin群での冠動脈イベントの再発率はプラセボ群と比べ低い傾向が示された。
●結論 糖尿病,およびIFGを示す非糖尿病において,冠動脈イベントの再発率は高く,pravastatinの治療によりその率は低下させうる。