編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Stracke H, Meyer UE, Schumacher HE, Federlin K: Mexiletine in the treatment of diabetic neuropathy. Diabetes Care 1992; 15: 1550-1555. [PubMed]

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●目的 激しい疼痛を伴う糖尿病多発性神経障害におけるmexiletine(抗不整脈薬・局所麻酔薬)の有効性を検討した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
●試験期間 投与期間は5週間。
●対象患者 95例:糖尿病性神経障害患者。18~65歳。
登録基準:糖尿病性神経障害による疼痛もしくは倦怠感が,明確に患者の生活に障害を及ぼし,治療が必要であること。疼痛の強さがVASスケールで25%以上。症状の持続期間が,試験前4ヵ月以上5年未満。
除外基準:妊娠の可能性,他の病因による神経障害。ビタミンB12欠乏症。腎不全を伴う糖尿病(クレアチニン>1.5mg/dL),肝硬変。肝炎。肝臓の重篤な慢性障害。心不全。心筋梗塞(3ヵ月以内)。不整脈。閉塞性動脈疾患。
●方法 mexiletineを5週間で3段階の用量で投与。75mg×3回/日から開始。必要に応じ150mg×3回/日,225mg×3回/日へと1週間ごとに増量し,最後の3週は同一用量とした。疼痛はVASスケール(1日2回)で評価し,McGillスケールによる口頭式疼痛スコアを週1回記録した。
●結果 VASの全般評価では,mexiletineとプラセボの間に違いが認められなかった。McGillスケールの総合評価(PRIT)は,統計的有意水準にわずかに及ばなかった。McGillスケールのサブクラスでの評価では,知覚に関する項目およびその他の項目にmexiletineとプラセボの間に著明な差異を示した(p=0.004,0.001)。本評価を開始する時点で集められた病訴のタイプと経過に従って集めた特別なサブグループでは,VASならびにMcGillスケールの両方で,mexiletineのほうがかなり優れていることが示された。
●結論 刺痛,灼熱痛,灼熱感あるいは蟻走感のある糖尿病性神経障害患者では,mexiletine治療が最も効果的であることが示された。用量は中用量450mg/日が適していると思われる。抗不整脈作用が現れるまで増量しても,疼痛改善効果はそれに比例して増大するわけではない。mexiletineは中用量で副作用が少ない安全な治療法であり,心血管系の副作用は認められなかった。