編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Ronnemaa T, Hamalainen H, Toikka T, Liukkonen I: Evaluation of the impact of podiatrist care in the primary prevention of foot problems in diabetic subjects. Diabetes Care 1997; 20: 1833-1837. [PubMed]

足の角質層の限局的肥厚は,重篤な糖尿病性下腿病変に先行すると言われ,糖尿病患者において病的意義が強いと考えられている。日本ではフットケアに関する専門の知識をもつ医師は非常に少なく,今後,このような医師の育成が望まれる。【犬飼浩一】

●目的 糖尿病患者のフットケアに対する意識や,初期の糖尿病性下腿病変に対する,フットケア専門医の重要性を検討した。
●デザイン 無作為。
●試験期間 追跡期間は1年。
●対象患者 530例:糖尿病患者。10~79歳,平均年齢43.9歳。
除外基準:6ヵ月以内にフットケア専門医による足のケアを受けている患者,重篤な下腿病変(感染,潰瘍など)を有する患者。
●方法 患者をフットケア群(外来にてフットケア専門医の教育を受ける,267例)と対照群(263例)に割付け。フットケア群は,まず1ヵ月以内にフットケア専門医によるフットケアの教育(45分)を受け,その後,フットケア専門医による診察と治療を継続する。対照群は,フットケアの小冊子のみ配付される。調査の前後で,別のフットケア専門医が診察を行い,足角質層の限局的肥厚を評価する。また,患者に対してフットケアに関する知識テストを行う。
●結果 フットケア群は,糖尿病のフットケアやセルフケアに関する知識を対照群と比較して有意に修得しており(p=0.004,p<0.001),また踵以外の角質層における限局的肥厚の出現頻度やその範囲は,フットケア群で有意に減少した(p=0.009,p<0.001)。また,角質層の限局的肥厚の改善度は,患者の若さ(50歳以下)と相関しており,糖尿病の罹病期間や治療法,血糖コントロール状況とは関係なかった。
●結論 フットケアの専門医による患者教育や診察は,糖尿病患者のフットケアに対する意識の向上に役立ち,また,初期の糖尿病性下腿病変の改善に非常に有効である。