編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Reichard P, Berglund B, Britz A, Cars I, Nilsson BY, Rosenqvist U: Intensified conventional insulin treatment retards the microvascular complications of insulin-dependent diabetes mellitus (IDDM): the Stockholm Diabetes Intervention Study (SDIS) after 5 years. J Intern Med 1991; 230: 101-108. [PubMed]

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●目的 IDDM患者に対する5年間の強化インスリン療法(ICT)の効果と副作用を,標準的インスリン療法(RT)と比較検討した。
●デザイン 無作為,単盲検。
●試験期間 追跡期間は5年。
●対象患者 96例:血清クレアチニン値正常,血糖コントロール不良な非増殖網膜症を伴うIDDM患者。
●方法 患者をICT群(44例)あるいはRT群(52例)に割付け。18,36,60ヵ月後に合併症(代謝コントロール,網膜症,腎障害,末梢神経障害,自律神経障害,低血糖,体重,死亡)を追跡調査した。
●結果 HbA1cは,ICT群で9.5±0.2%から7.2±0.1%に,RT群で9.4±0.2%から8.7±0.1%に低下した(p<0.001)。網膜症は両群で増加したが(p<0.001),5年後にはRT群で悪化した(p<0.05)。尿アルブミン排泄率は5年後にICT群よりRT群で高かった(239.9±129.7 vs. 46.0±26.1μg/分,p<0.05)。明白な腎障害はRT群で8例,ICT群ではなかった(p<0.01)。5年後の神経伝導速度はRT群で低かった(腓腹:p<0.05,腓骨:p<0.01,脛骨:p<0.001)。呼吸性洞不整脈は試験終了時にICT群で16.7±1.4拍/分,RT群で12.1±1.2拍/分であった。網膜症,腎障害,神経障害の増加は試験期間の平均HbA1c値に相関した(p<0.01,p<0.01,p<0.001)。喫煙は網膜症の進展にのみ影響した(p<0.05)。重篤な低血糖はICT群の34例(242回),RT群の29例(98回)で発生した(p<0.05)。体重はRT群では変化しなかったが,ICT群で5.8%増加した(p<0.01)。
●結論 強化インスリン療法は糖尿病性細小血管合併症の進展を遅らせたが,重篤な低血糖の頻発と体重の増加をもたらした。