編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Chan JC, Ko GT, Leung DH, Cheung RC, Cheung MY, So WY, Swaminathan R, Nicholls MG, Critchley JA, Cockram CS: Long-term effects of angiotensin-converting enzyme inhibition and metabolic control in hypertensive type 2 diabetic patients. Kidney Int 2000; 57: 590-600. [PubMed]

ACE阻害薬は,食後の骨格筋血流量を増加してインスリン抵抗性を改善する作用に加えて,糸球体内高血圧を改善することによる腎機能保護作用があると考えられている。本研究ではCa拮抗薬と比較して,ACE阻害薬の尿中アルブミンを指標とした腎機能改善作用を明らかにしている。【中嶋邦博】

●目的 高血圧を伴う2型糖尿病患者に対するACE阻害薬enalaprilの尿中アルブミン減少効果を,Ca拮抗薬nifedipine SR(徐放錠)と比較検討した。
●デザイン 無作為,二重盲検。
●試験期間 追跡期間は5.5年(中央値)。
●対象患者 102例:高血圧を合併した2型糖尿病患者。平均年齢58歳。開始時に食事療法か内服治療を行っている者。
除外基準:脳血管障害,心筋梗塞,不安定狭心症,血中クレアチニンが200μmol/L以上の腎障害,ケトーシスの既往がある者。
●方法 nifedipine群(40~80mg/日,52例),またはenalapril群(10~40mg/日)に割付け。SBP<140mmHgを目標に用量を決定。目標を達成できない場合は利尿薬を追加投与。
●結果 enalapril群はnifedipine群と比較して,微量アルブミン尿から正常アルブミン尿への改善が多くみられ(23.8 vs. 15.4%),マクロアルブミン尿への増悪は少なかった(19.1 vs. 30.8%)。微量アルブミン尿患者において,enalapril群では尿中アルブミンが13.0%減少したが,nifedipine群では17.3%増悪した。
●結論 nifedipineと比較してenalaprilは,尿中アルブミン減少作用が高かった。その作用は,微量アルブミン尿患者で特に高かった。