編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Riccardi G, Giacco R, Parillo M, Turco S, Rivellese AA, Ventura MR, Contadini S, Marra G, Monteduro M, Santeusanio F, Brunetti P, Librenti MC, Pontiroli AE, Vedani P, Pozza G, Bergamini L, Bianchi C: Efficacy and safety of acarbose in the treatment of Type 1 diabetes mellitus: a placebo-controlled, double-blind, multicentre study. Diabet Med 1999; 16: 228-232. [PubMed]

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●目的 1型糖尿病患者の血糖コントロールに対するαグルコシダーゼ阻害薬acarboseの効果,またその効果が食事,特に炭水化物と繊維の摂取に影響されるかどうかを検討した。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,factorial,多施設,intention-to-treat解析,by-protocol解析。
●試験期間 治療期間は24週間。
●対象患者 121例:1型糖尿病歴1年以上の男女。18~65歳。BMI≦30kg/m²,過去3ヵ月以上の体重の安定(±10%),HbA1c≧7%および≦12%,インスリン治療中(2回以上/日・3ヵ月以上)。
除外基準:腸内のガス発生のために悪化する可能性のある潰瘍・閉塞等,HbA1cに影響するようなヘモグロビンの変異形,血清クレアチニン値>176.8mmol/L,ヘモグロビン値<110g/L。
●方法 6週のプラセボ投与期間後,acarbose+高繊維食群(30例),acarbose+低繊維食群(31例),プラセボ+高繊維食群(30例),プラセボ+低繊維食群(30例)に割付け。acarboseは50mg×3回/日を2週投与後,100mg×3回/日に増量。インスリンは食事の15分前に投与。治療開始時および終了時に,空腹時/食後2時間の血糖値,HbA1c,脂質値を測定。
●結果 24週後のintention-to-treat解析(116例)では,食後2時間血糖値は,acarbose群(57例)でプラセボ群(59例)に対し有意に低かった(12.23±0.83 vs. 14.93±0.87mmol/L,F=6.1,p<0.02)。HbA1c値は,acarbose群でプラセボ群に比べ低かったが有意差はなかった。低血糖発作回数に対するacarboseの影響はみられなかった。血糖コントロールに対するacarboseの効果には,炭水化物および繊維の摂取量による影響はみられなかった。インスリン投与量,空腹時血糖値,総コレステロール値,トリグリセリド値に両群で差はなかったが,acarbose群ではプラセボ群に対しHDL-C値が有意に低かった。副作用はacarbose群75%,プラセボ群39%で発生したが,ほとんどが軽度であり消化管におけるものに限られた。
●結論 インスリン治療のみでは十分にコントロールできない1型糖尿病患者に対するacarboseとインスリンの併用は,HbA1cには大きく影響せず,食後血糖値を低下させる。