編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Epidemiology of Diabetes Interventions and Complications (EDIC) Research Group: Effect of intensive diabetes treatment on carotid artery wall thickness in the epidemiology of diabetes interventions and complications. Diabetes 1999; 48: 383-390. [PubMed]

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●目的 1型糖尿病の頸動脈内膜-中膜壁肥厚(IMT)に対する心血管リスク因子の役割とDCCT治療(強化インスリン療法)の影響を評価した。
●デザイン 疫学,コホート,多施設。
●試験期間 1994~1995年。
●対象患者 1325例:DCCT試験に参加した患者の92%。19~51歳。糖尿病歴は6.3~26.1年。
除外基準:ベースラインに高血圧,高脂血症,明らかな冠動脈疾患(CAD)がある患者(DCCTの除外基準)
●方法 DCCT試験終了から18ヵ月間,高解像度Bモード超音波検査法で頸動脈を評価した。超音波記録はS-VHSテープで中央超音波解析部門に送られ,1人の解析者がIMTを測定した。
●結果 IMTは高齢,糖尿病罹病期間,大きいウェストヒップ比(男性),高血圧(SBPは男女とも,DBPは男性のみ),総コレステロール・LDL-C高値,喫煙歴と強い相関を示した。DCCT治療群(強化療法と従来療法)とHbA1c(超音波検査時のHbA1cまたはDCCT期間中の平均HbA1c)はIMTとの有意な関連性はなかった。多変量解析によると,総頸動脈IMTの主要予測因子は女性では身長,糸球体濾過率(GFR),BMI,喫煙,男性では身長,喫煙,BMI,SBP,糖尿病罹病期間,LDL-C値であり,内頸動脈では両性とも,年齢,SBP,LDL-C値が主要予測因子であったが,喫煙は特に男性では総頸動脈の場合ほどの影響はなかった。GFRは男性でも予測因子であった。内頸動脈のIMT値は,EDIC男性集団と非糖尿病対照集団とで有意差がみられたが,女性集団では総頸動脈,内頸動脈とも有意差はなかった。DCCT集団10年追跡計画における現時点で,強化療法もHbA1c値も粥状動脈硬化症の初期の徴候に影響はないと思われる。
●結論 従来のリスク因子である年齢,喫煙,LDL-C値はIMTに関与していた。糖尿病の粥状動脈硬化症へのリスク因子としての役割は今後も検討が必要である。