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Sasaki A, Kamado K, Uehara M: Changes in causes of death in diabetic patients based on death certificates during a 30-year period in Osaka District, Japan, with special reference to cancer mortality. Diabetes Res Clin Pract 1994; 24: 103-112. [PubMed]

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●目的 大阪地区における糖尿病患者の死因の変化を30年間の死亡診断書より分析した。
●デザイン 疫学。
●試験期間 30年間(1960~1989年)のデータ。本報告では1985~1989年のデータを追加。
●対象患者 大阪市に提出された死亡診断書のうち,糖尿病が基礎疾患または死因に寄与した疾患として記載されている32222例。うち8645例は1985~1989年のデータ。
●方法 国際疾患分類(ICD 8)に基いて,死亡診断書にある全記載を記録した。いくつかの死因に関してO/E(本調査の死亡数/一般推定死亡数)比を算出した。
●結果 死亡診断書に基礎原因として糖尿病と記載されている者の相対数は過去25年間漸減し,1985~1989年では過去最低の33.4%に下がった。全死因の平均死亡年齢は70歳を超え,さらに高齢化の傾向を示している。心臓疾患は一貫して増加したが,脳血管疾患は最初の20年は増加し最近の5年は減少した。両疾患の数値の差は1980~1984年以来広がっている。悪性腫瘍,虚血性心疾患,肺炎,気管支炎による死亡も確実に増加し,結核は著しく減少した。肝硬変と結核のO/E比は2.0と著明に増加し有意であった。心臓病,虚血性心疾患,脳血管障害のO/E比は1.0を超え,これらが糖尿病患者の死因として重要になりつつあることをうかがわせた。一方,悪性腫瘍のO/E比はわずか0.5であり,癌を有する糖尿病患者の数が非常に少なく見積もられていることを示唆した。肝臓癌が顕著な増加傾向にあり,O/E比が比較的高かった。
●結論 悪性腫瘍のO/E比が低かったが,このことから糖尿病患者の癌発生率が低いとは結論づけられない。また,日本の癌死亡原因のトップは胃癌であるが,糖尿病患者では肝臓癌が多かった。