編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Kawamori R, Matsuhisa M, Kinoshita J, Mochizuki K, Niwa M, Arisaka T, Ikeda M, Kubota M, Wada M, Kanda T, Ikebuchi M, Tohdo R, Yamasaki Y: Pioglitazone enhances splanchnic glucose uptake as well as peripheral glucose uptake in non-insulin-dependent diabetes mellitus. AD-4833 Clamp-OGL Study Group. Diabetes Res Clin Pract 1998; 41: 35-43. [PubMed]

pioglitazoneによる末梢組織および肝臓でのインスリン抵抗性の改善は,高血糖の改善による二次的な効果だけでなく,pioglitazone独自の効果であると考えられた。現在そのメカニズムについてはラットを用いた研究により,インスリン輸送システムの正常化やインスリンレセプターの障害の改善が示されている。【阿部恭子】

●目的 NIDDM患者のインスリン抵抗性に対するpioglitazone(インスリン抵抗性改善薬)の効果を,経口糖負荷高インスリン血症性クランプ(clamp-OGL method)により検討した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
●試験期間 治療期間は12週間。
●対象患者 30例:NIDDM患者。20歳以上。3ヵ月以上食事療法のみ,または固定量のスルホニル尿素投与の患者。空腹時血糖(FPG)値が6.1~11.0mmol/L。HbA1cの変動が1.0%以内。
除外基準:IDDM患者,開始前4週間以内にインスリン療法またはビグアナイド投与を受けている患者。
●方法 pioglitazone群(30mg/日,21例),またはプラセボ群(9例)に割付け。投与開始前と12週後にclamp-OGL試験を施行し比較検討。
●結果 pioglitazone群では,プラセボ群に比較し有意な体重の増加を認めた。FPG,HbA1cは低下したが2群間に有意差はみられなかった。IRI(免疫反応性インスリン),TC(総コレステロール),TG(トリグリセリド),FFA(遊離脂肪酸)は有意な変化を認めなかった。HDL-Cはpioglitazone群で有意に増加し,プラセボ群では有意な変化を認めなかった。pioglitazone群では,平均GIR(糖取込率)が8.2±2.2mg/kg・分から9.2±2.0mg/kg・分(means±SD,p=0.003)に,SGU(内臓糖取込率)が28.5±19.4%から59.4±27.1%(p=0.010)へと増加した。プラセボ群では有意な変化はみられなかった。pioglitazone群のSGUの変化はプラセボ群に対し有意差(p=0.042)を示した。
●結論 pioglitazoneはNIDDM患者の末梢組織および肝臓でのインスリン抵抗性を改善する効果があることが示された。