編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Stengard JH, Tuomilehto J, Pekkanen J, Kivinen P, Kaarsalo E, Nissinen A, Karvonen MJ: Diabetes mellitus, impaired glucose tolerance and mortality among elderly men: the Finnish cohorts of the Seven Countries Study. Diabetologia 1992; 35: 760-765. [PubMed]

日常診療において,高齢者糖尿病に対する治療は若年者のそれに比べ緩やかなものになりがちである。しかし,高齢者においても糖尿病は独立した死亡リスクであり,なかでも65~74歳では心血管疾患のスクリーニング,治療を行うことによって予後を改善できる可能性がある。【川角正彦】

●目的 高齢者における耐糖能異常が総死亡,原因別死亡に与える影響を検討した。エンドポイントは死亡。
●デザイン 疫学,前向き,コホート。
●試験期間 追跡期間は5年(1984~1989年)。
●対象患者 637例:Seven Countries Studyのフィンランドの集団。男性。1984年に65~84歳。75g OGTT,病歴聴取で糖尿病(DM),耐糖能異常(IGT),正常耐糖能(NGT)に分類できた者(それぞれ187例,234例,216例)。
●方法 1989年の時点における生存者を個別接触で確認。死亡者の死因は,死亡診断書と病院記録にて確認。
●結果 637例中242例が死亡した。総死亡率は65~74歳では276/1000,75~84歳で537/1000であった。総死亡率は年齢補正を行うとDMで364/1000,IGTで234/1000,NGTは209/1000であった。総死亡の相対リスクは主なリスク因子で補正後,DMでNGTの2.10倍(95%CI 1.26-3.49),IGTでは1.17倍(0.71-1.94)であった。DMの心血管疾患死の相対リスクは1.55(0.84-2.85),IGTは1.13(0.62-2.08)。さらにDMは年齢別では65~74歳の心血管疾患死の相対リスクを2.35倍(1.01-5.46)上昇させた。75~84歳では上昇させなかった。
●結論 糖尿病はフィンランドの高齢者にとって重要な予後決定因子である。