編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年7月現在,1167報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Schnack C, Hoffmann W, Hopmeier P, Schernthaner G: Renal and metabolic effects of 1-year treatment with ramipril or atenolol in NIDDM patients with microalbuminuria. Diabetologia 1996; 39: 1611-1616. [PubMed]

微量アルブミン尿を伴う高血圧の2型糖尿病患者において,ACE阻害薬がACRの経年的増加を抑制したが,β遮断薬ではACRが経年的に増加することを示した試験である。【片山茂裕

●目的 微量アルブミン尿を有する高血圧のNIDDM患者におけるACE阻害薬ramiprilあるいはβ遮断薬atenololのアルブミン排泄率に及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為,オープン,多施設。
●試験期間 追跡期間は1年。
●対象患者 105例:微量アルブミン尿を有する高血圧(≧160/95mmHg)のNIDDM患者。61~72歳(平均年齢67歳)。アルブミン・クレアチニン比(ACR)2.7~22.6mg/mmol(24~200mg/g)。
除外基準:過去6ヵ月以内に他の心腎血管疾患を有する患者。
●方法 血圧を試験開始時と,開始から4,8,12,16ヵ月後に,以後は3ヵ月ごとに測定。開始時と12ヵ月後に24時間蓄尿にてACRを測定。DBPを90mmHg未満になるように,ramipril群(46例)は2.5mg/日から漸増(最大5mg/日),atenolol群(45例)は50mg/日から漸増(最大100mg/日)。血圧が90mmHg未満にコントロールできない場合,ramipril群にはCa拮抗薬felodipine 5mg/日を追加(24%),atenolol群にはhydrochlorothiazide 25mg/日を追加(24%)投与。
●結果 血圧はramipril群で170/100から150/85mmHgに低下,atenolol群で180/100から150/80mmHgに低下。ACRはramipril群で14.4から13.8mg/mmolと不変,atenolol群で13.9から19mg/mmolに増加(両群での差はp<0.02)。クレアチニンクリアランスは,ramipril群で82から84mL/分で不変,atenolol群で86から67mL/分と低下。HbA1cや有害事象の頻度に差はなかった。両群で血清トリグリセリド濃度がやや上昇した。
●結論 ACE阻害薬ramiprilとβ遮断薬atenololとほぼ同等の血圧・糖・脂質コントロールをもたらしたが,ACRはramipril群で不変,atenolol群で増加した。