編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Cordonnier DJ, Pinel N, Barro C, Maynard M, Zaoui P, Halimi S, de Ligny BH, Reznic Y, Simon D, Bilous RW: Expansion of cortical interstitium is limited by converting enzyme inhibition in type 2 diabetic patients with glomerulosclerosis. The Diabiopsies Group. J Am Soc Nephrol 1999; 10: 1253-1263. [PubMed]

症例数は限られているが,腎生検を前後に施行し,高血圧を伴った2型糖尿病患者における糖尿病性腎症の進展抑制にperindoprilが血圧とは無関係に有効であることを明らかにした貴重な成績である。【盛田俊介】

●目的 微量アルブミン尿もしくは蛋白尿を伴った2型糖尿病患者での腎症の進展に対するアンジオテンシンIIの役割を腎間質病変の変化により明らかにする。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設。
●試験期間 追跡期間は2年。
●対象患者 22例:25~65歳までの男性か閉経後女性で,BMI 33kg/m²,HbA1cが正常値の2倍以下にコントロールされた2型糖尿病患者。蛋白尿≧70mg/日,かつクレアチニンクリアランス(Ccr)≧60mL/分。割付け前3ヵ月間において0.9~1.2g/体重kg/日の蛋白制限食を摂取し,ACE阻害薬やCa拮抗薬以外での160/85mmHgへの血圧コントロールが達成された例。割付け前の腎生検で糖尿病性腎硬化症像を呈していない患者2例は除外した。
●方法 ACE阻害薬perindopril(PE)群(4mg/日)11例とプラセボ(PO)群11例に割付け。2年後の腎生検により病理学的検討を加えた。クリニカルパラメータとして,HbA1c,ACE活性,ACE遺伝子多型ならびに血圧測定を施行。
●結果 割付け時に2群間に性別,年齢,BMI,血圧,HbA1c,血清クレアチニン値,Ccr,尿中蛋白排泄量に差を認めなかった。
2年後,PE群9例,PO群10例がスタディを完了した。ACE活性はPE群で2年にわたり,有意に抑制されていた。平均血圧,Ccr,尿中Na排泄量に差を認めなかったが,1日尿中蛋白排泄量はPE群で有意に改善(-156mg/日)する一方,PO群では増悪した(+1562mg/日)。病理学的検討では,PE群で間質面積の増大と間質に占める尿細管領域の減少が有意に抑制された。また,糸球体硬化率はPE群で減少する傾向を認めた。
●結論 perindoprilは,高血圧を伴った2型糖尿病患者における腎間質病変の進展抑制に有効であった。