編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Agardh CD, Garcia-Puig J, Charbonnel B, Angelkort B, Barnett AH: Greater reduction of urinary albumin excretion in hypertensive type II diabetic patients with incipient nephropathy by lisinopril than by nifedipine. J Hum Hypertens 1996; 10: 185-192. [PubMed]

微量アルブミン尿を伴う高血圧の2型糖尿病患者において,ACE阻害薬がCa拮抗薬よりAER抑制効果が強いことを証明した試験である。【片山茂裕

●目的 微量アルブミン尿を有する高血圧の2型糖尿病患者において,ACE阻害薬lisinoprilあるいはCa拮抗薬nifedipineのアルブミン排泄率(AER)に及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為,二重盲検,多施設。
●試験期間 追跡期間は1年。
●対象患者 335例:微量アルブミン尿(AER 20~300μg/分)を有する高血圧(DBP 90~110mmHg)の2型糖尿病患者。平均年齢59歳。男性は18~75歳(239例),女性は更年期以後で40~75歳(96例)。
除外基準:尿中アルブミン排泄量>0.5g/日,自律神経障害+,クレアチニンクリアランス(Ccr)<30mL/分/1.73m²,血清クレアチニン濃度>200μmol/L,高カリウム血症(>5.3mmol/L),他の心腎血管疾患。
●方法 血圧と心拍数を試験開始時と,1,3,6,9,12ヵ月後に測定。開始時,6,12ヵ月後に各3回の夜間尿にてAERを測定。一部の患者で24時間血圧日内変動(ABPM)も測定。DBPが90mmHg未満になるように,lisinopril群(168例)は2.5mg/日から漸増(最大20mg/日),nifedipine徐放錠群(167例)は20mg/日から漸増(最大80mg/日,分2)。血圧がコントロールできない場合にはfrusemide 20mg/日から漸増投与。
●結果 血圧はlisinopril群で163/99から147/88mmHgに低下,nifedipine群で161/97から150/88mmHgに低下。ABPMでも両薬剤の降圧効果に差はなかった。AERはlisinopril群で65.5から39μg/分に低下,nifedipine群で63から58μg/分に低下(両群での差は20μg/分,p=0.0006)。両群でのCcr,HbA1cや有害事象の頻度に差はなかった。
●結論 ACE阻害薬lisinoprilは,Ca拮抗薬nifedipine徐放錠と降圧効果は同等であるが,AER低下作用が大であった。