編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Manson JE, Rimm EB, Stampfer MJ, Colditz GA, Willett WC, Krolewski AS, Rosner B, Hennekens CH, Speizer FE: Physical activity and incidence of non-insulin-dependent diabetes mellitus in women. Lancet 1991; 338: 774-778. [PubMed]

運動が閉経前の成人女性において糖尿病の1次予防効果につながることを証明したスタディ。対象患者が全員看護婦であることと,調査が質問紙法によって行われており,真の2型糖尿病発症像を表しているのかどうか,やや疑問が残る。また,運動量との相関がみられていない点も議論の余地がある。【東 浩介】

●目的 基礎疾患のない女性において,運動が糖尿病発症予防効果をもつかどうかを検討した。
●デザイン 質問紙法,前向き,コホート。
●試験期間 追跡期間は8年(1976~1984年)。
●対象患者 87253人:米国人看護婦(糖尿病・心疾患・癌がない)。34~59歳。1型糖尿病,妊娠糖尿病は除外。
●方法 糖尿病の診断の有無,合併疾患,年齢・身長・体重,週あたりの運動量,糖尿病の家族歴等を質問紙法で確認。糖尿病の診断にあたっては(1)特徴的な高血糖症状があり,空腹時血糖140mg/dLまたは随時血糖200mg/dL以上,(2)症状はないが任意の2回の検査で(1)と同様の高血糖がみられた,(3)血糖降下療法を受けたことのある者を糖尿病とした。
●結果 対象87253人のうち,観察期間中に1303例がNIDDMを発症した。運動をまったくしない女性と比較して,週に最低1回は十分量の運動をしている女性の NIDDM発症の相対リスクは,年齢補正して0.67であった(p<0.0001)。さらにBMIで補正した場合,0.84であった(p=0.005)。また最初の2年間をみると,運動している女性における症状のあるNIDDM発症の相対リスクは,年齢補正して0.5,年齢とBMIで補正すると0.69であった。運動量と糖尿病の発症に比例関係は認められなかった。家族歴の有無は運動の糖尿病発症リスク軽減効果には影響せず,肥満・非肥満女性のどちらにおいても運動が効果的であった。
●結論 週に1回以上の十分量の運動をすると糖尿病発症のリスクが軽減することが示された。