編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年5月現在,1161報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Klahr S, Levey AS, Beck GJ, Caggiula AW, Hunsicker L, Kusek JW, Striker G: The effects of dietary protein restriction and blood-pressure control on the progression of chronic renal disease. Modification of Diet in Renal Disease Study Group. N Engl J Med 1994; 330: 877-884. [PubMed]

-

●目的 食事性蛋白とリンを減らし血圧を低く維持することが腎疾患の進行を遅らせるか,これらの長期介入は安全で忍容性があるか,の2つの仮説を検討した。一次アウトカムは糸球体濾過率(GFR)の変化率。
●デザイン 無作為,多施設,intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は平均2.2年(0~3.7年)。
●対象患者 840例の慢性腎疾患患者(試験1:585例,試験2:255例)。18~70歳。
試験1:GFR 25~55mL/分/1.73m²,食事性蛋白摂取≧0.9g/kg/日,平均血圧≦125mmHg。試験2:GFR 13~24mL/分/1.73m²,平均血圧≦125mmHg。
除外基準:妊婦,体重が標準の80%以下または160%以上,インスリン治療を必要とする糖尿病,尿蛋白>10g/日,腎移植を受けた患者。
●方法 試験1:患者を通常蛋白食群(1.3g/kg/日)か低蛋白食群(0.58g/kg/日),および通常血圧群(平均血圧107mmHg)か低血圧群(92mmHg)に割付け。
試験2:患者を低蛋白食群(0.58g/kg/日)か超低蛋白食群(0.28g/kg/日)(ケト酸アミノ酸補充療法),および通常血圧群か低血圧群に割付け。患者には食事指導をして,血圧,クレアチニンクリアランス,尿蛋白排泄などを毎月測定した。
●結果 試験1:3年目のGFRは,食事群間でも血圧群間でも有意な低下は得られなかった。最初の4ヵ月では,低蛋白食+低血圧患者のほうが通常蛋白食+通常血圧患者よりも急激なGFR低下を示し,その後,低下は緩やかになった。
試験2:超低蛋白食群のGFRが低蛋白食群よりわずかに低下していた(p=0.07)。
末期腎不全への移行時間に食事群間,血圧群間で有意差は認められなかった。
●結論 中等度腎不全患者では,低蛋白食導入4ヵ月から腎機能低下が緩やかになった。これは,わずかではあるが食事介入から得られた恩恵である。重度の腎不全では低蛋白食と超低蛋白食は疾患進行に有意な影響は与えなかった。また,本食事血圧介入療法の忍容性は良好であった。