編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年7月現在,1167報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
De Cesaris R, Ranieri G, Andriani A, Lamontanara G, Cavallo A, Bonfantino MV, Bertocchi F: Effects of benazepril and nicardipine on microalbuminuria in normotensive and hypertensive patients with diabetes. Clin Pharmacol Ther 1996; 60: 472-478. [PubMed]

-

●目的 1型および2型糖尿病患者(高血圧および正常血圧)において,ACE阻害薬benazeprilとCa拮抗薬nicardipineが夜間の微量アルブミン尿に及ぼす効果を比較検討した。
●デザイン 無作為,単盲検,多施設。
●試験期間 治療期間は6ヵ月。
●対象患者 103例:1型および2型糖尿病の通院患者。正常血圧57例,高血圧46例。男性56例,女性47例。平均年齢53.4歳(23~68歳)。
登録基準:2週のwash-out期間および3ヵ月のプラセボ投与期間中,夜間の尿中アルブミン排泄(UAE)量>30μg/分,24時間UAE量<0.3gm,HbA1c<8%。
●方法 3ヵ月のプラセボ投与後,患者を正常血圧と高血圧(DBP 95~105mmHg)に層別化し,benazepril群(正常血圧28例,高血圧24例。10mg/日)とnicardipine群(正常血圧29例,高血圧22例。20mg×2回/日)に割り付けた。毎月の来院時に,血圧,体重,夜間のUAE量を測定。25例(正常血圧12例,高血圧13例)については,糸球体濾過率(GFR)および有効腎血漿流量(ERPF)を測定し,濾過比(FF)および腎血管抵抗(RVR)を算出。
●結果 夜間のUAE量は,benazepril群では正常血圧患者95.4から48.5μg/分,高血圧患者104.5から60.1μg/分,nicardipine群では正常血圧患者93.3から62.7μg/分,高血圧患者170.7から120.7μg/分へと,それぞれ減少した。その減少効果は,正常血圧,高血圧患者ともにbenazeprilで大きかった(p=0.025)。高血圧患者における血圧値は,benazepril群で151/100から143/86mmHg,nicardipine群で157/100から144/84mmHgと著明に低下し,その度合いには両群で差がなかった。全体として高血圧患者での血圧降下と夜間のUAE量の変化とは相関しなかった。正常血圧患者では,両群でRVRの減少傾向がみられたが,GFRおよびFFに変化はなかった。高血圧患者では,RVRが明らかに増加し,GFRには上昇傾向がみられたが,FFには変化がなかった。どちらの薬剤も忍容性が高かった。
●結論 糖尿病患者における夜間の微量アルブミン尿の減少には,nicardipineよりもbenazeprilのほうが効果的であり,これは両剤の降圧作用とは別のものである。