編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Mak KH, Moliterno DJ, Granger CB, Miller DP, White HD, Wilcox RG, Califf RM, Topol EJ: Influence of diabetes mellitus on clinical outcome in the thrombolytic era of acute myocardial infarction. GUSTO-I Investigators. Global Utilization of Streptokinase and Tissue Plasminogen Activator for Occluded Coronary Arteries. J Am Coll Cardiol 1997; 30: 171-179. [PubMed]

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●目的 糖尿病患者で急性心筋梗塞(AMI)を生じた患者において,血栓溶解療法と糖尿病との関係を検討した。一次エンドポイントは30日での全死亡率。
●デザイン 無作為,多施設。
●試験期間 追跡期間は3年。
●対象患者 41021例(糖尿病患者5944例,非糖尿病患者34888例):AMI発症またはST上昇から6時間以内に搬送された患者。
●方法 患者を以下4群に割付け。
(1)streptokinase(150万U)+heparin皮下注射
(2)streptokinase(150万U)+heparinボーラス静注:活性化部分トロンボプラスチン時間が60~85秒となるように調整
(3)t-PA(組織プラスミノーゲン活性化因子)急速投与(15mgボーラス),その30分後0.75mg/kg(~50mg),60分後0.5mg/kg(~35mg)+heparin静注
(4)t-PA静注(1.0mg/kg [~90mg])+streptokinase(100万U)
●結果 患者を非糖尿病群,非インスリン治療糖尿病群,インスリン治療糖尿病群に分けると,30日死亡率はインスリン治療糖尿病群(12.5%)が最も高かった。非糖尿病群は6.2%,非インスリン治療糖尿病群は9.7%。また,いずれの群でもt-PA急速投与が最も死亡率が低かった。脳卒中は糖尿病群(1.9%)のほうが非糖尿病群(1.4%,p<0.01)より多かったが,頭蓋内出血に有意差はなかった。うっ血性心不全,低血圧の持続,ショック,房室ブロック,心房粗動/細動,心室細動,収縮不全は糖尿病群のほうが多かった。血行再建術を受ける患者の割合は糖尿病の有無に関係ないが,冠動脈バイパス術施行率は糖尿病群のほうが高かった(10.4 vs. 8.3%)。1年間の追跡では糖尿病は死亡率の独立した予測因子であった(14.5 vs. 8.9%,p<0.001)。
●結論 糖尿病に罹患,もしくは同時に他の疾患にも罹患している場合,MIを生じた患者の30日および1年予後はかなり悪くなると予測される。