編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Brancati FL, Whelton PK, Randall BL, Neaton JD, Stamler J, Klag MJ: Risk of end-stage renal disease in diabetes mellitus: a prospective cohort study of men screened for MRFIT. Multiple Risk Factor Intervention Trial. JAMA 1997; 278: 2069-2074. [PubMed]

本研究では,調査開始時点で糖尿病の薬物療法を行っている者のみを糖尿病としているので,糖尿病に関連したESRDはさらに多いものと推定される。わが国の新規導入透析患者の30%以上が糖尿病である。【景山 茂

●目的 糖尿病に関連した末期腎不全(ESRD)の相対リスクを検討した。主要なアウトカムは全国ESRD登録および腎疾患死調査から評価した1990年のESRD発症。
●デザイン 前向き,コホート,多施設。
●試験期間 追跡期間は平均16年。登録は1973~1975年。
●対象患者 登録者332,544例(糖尿病5147例,非糖尿病327,397例)。35~57歳。登録時に糖尿病薬服用を自己申告したものを糖尿病と定義。
●方法 糖尿病と全ESRDの関係は,Kaplan-Meier法や比例ハザード回帰法を含むtime-to-event法を用いて検討した。
●結果 ESRDの発症数は糖尿病群5147例中136例,非糖尿病群327397例中678例。糖尿病群の年齢補正後の全ESRD発症率は199.8例/10,000人・年,非糖尿病群は13.7例/10,000人・年であった(相対リスク[RR] 12.7,95%CI 10.5-15.4)。糖尿病群では糖尿病以外の原因によるESRDの発症リスクも高かった(RR 4.3,95%CI 3.2-5.9)。
年齢,人種,収入,血圧,コレステロール値,心筋梗塞歴で同時に補正した後も,糖尿病群では全ESRD(RR 9.0),糖尿病に起因するESRD(RR 92.3),糖尿病以外に起因するESRD(RR 3.0)の発症リスクが高かった。
●結論 糖尿病は糖尿病以外に起因するESRDであってもESRDの強い独立したリスク因子である。糖尿病の予防および管理の改善はESRD発症の実質的な低下につながるに違いない。