編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Shorr RI, Ray WA, Daugherty JR, Griffin MR: Antihypertensives and the risk of serious hypoglycemia in older persons using insulin or sulfonylureas. JAMA 1997; 278: 40-43. [PubMed]

結論にも述べられているように,患者の病態と個々の降圧薬の特性を考慮して降圧薬を選択すべきであり,特に低血糖に対する影響を重視する必要はないであろう。【景山 茂

●目的 心選択性β遮断薬,非選択性β遮断薬,ACE阻害薬,サイアザイド系利尿薬,Ca拮抗薬等の降圧薬が,インスリンまたはスルホニル尿素(SU)で治療している高齢者において重症低血糖のリスクに影響するか否かを検討した。
●デザイン 後ろ向き,コホート。
●試験期間 処方期間は1985~1989年。1989年12月31日,Medicaidの登録終了,イベント発症,死亡のうち,最も早い事項まで追跡。
●対象患者 13559例:高齢糖尿病患者(平均年齢78±7歳)。合計33107例・年。65歳以上。治療歴1年以上の患者。
●方法 患者にインスリン(5171例)またはSU(8368例)を処方。入院,救急受診の報告,低血糖症かつ血糖値50mg/dL未満に関連した死亡を調査した。
●結果 調査期間中に598例の重症低血糖が認められた。重症低血糖の頻度は降圧薬を処方されていない者では100人・年に2.01であった。重症低血糖の粗頻度はACE阻害薬群で最も高く(100人・年当たり2.47),心選択性β遮断薬群で最も低かった(100人・年当たり1.23)。しかし,背景因子と併発疾患で補正すると,降圧薬を服用していない患者と比較して,いずれの降圧薬の服用者も重症低血糖のリスクに差がなかった。非選択性β遮断薬と比較すると,他のどの群も低血糖のリスクは小さかったが有意ではなかった。
●結論 この高齢者糖尿病の集団では特定の降圧薬が低血糖のリスクを大きくするということはなかった。治療は他の有効性・安全性を考慮して行われるべきである。