編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Kuusisto J, Mykkanen L, Pyorala K, Laakso M: Non-insulin-dependent diabetes and its metabolic control are important predictors of stroke in elderly subjects. Stroke 1994; 25: 1157-1164. [PubMed]

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●目的 NIDDMにおける代謝コントロール,罹病期間,およびインスリン値が脳卒中の予測因子となるかどうかを検討した。
●デザイン 疫学,コホート。
●試験期間 平均追跡期間は3.5年(2.7~5.2年)。
●対象患者 1298例:フィンランドKuopio市の住民。非糖尿病患者1069例,NIDDM患者229例。65~74歳。
●方法 戸籍から無作為に抽出した対象(1912~1921年生まれ)に質問票を送付した。登録基準を満たし試験参加に同意した者について,ベースライン時にBMI,ウェストヒップ比,血圧,飲酒・喫煙習慣,冠動脈疾患を問診,心電図にて心房細動,左室肥大を評価,脳卒中の既往,耐糖能,血糖値,インスリン値,HbA1c,血清脂質を調査した。また追跡期間中の死亡,冠動脈イベントを記録した。
●結果 追跡期間中の致死性/非致死性脳卒中の発生は,非糖尿病患者36例(3.4%),糖尿病患者14例(6.1%)であった。女性では,糖尿病患者の脳卒中発生が非糖尿病患者に比し有意に高かったが(オッズ比2.25,95%CI 1.65-3.06),男性では有意差がなかった(オッズ比1.36,95%CI 0.44-4.18)。全対象で脳卒中イベントの予測因子と解析されたのは,空腹時血糖値(p<0.01),2時間血糖値(p<0.05),HbA1c(p<0.01),心房細動(p<0.05),高血圧(p<0.05),脳卒中既往(p<0.01)。糖尿病患者では,空腹時血糖値(p<0.01),2時間血糖値(p<0.05),HbA1c(p<0.05),糖尿病罹病期間(p<0.05),心房細動(p<0.05)。非糖尿病患者では,空腹時インスリン値(p<0.05),高血圧(p<0.05),脳卒中既往(p<0.01)。
●結論 高齢者,特に女性では,NIDDMが脳卒中の予測因子であり,さらにその代謝コントロール,罹病期間が重要である。非糖尿病の高齢者では,空腹時インスリン値が脳卒中のリスク因子であると思われる。