編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Perry RC, Shankar RR, Fineberg N, McGill J, Baron AD, Early Diabetes Intervention Program (EDIP): HbA1c measurement improves the detection of type 2 diabetes in high-risk individuals with nondiagnositc levels of fasting plasma glucose: the Early Diabetes Intervention Program (EDIP). Diabetes Care 2001; 24: 465-471. [PubMed]

糖尿病の診断には,FPGのみならずHbA1cの測定が有用であることを改めて示した。【片山茂裕

●目的 空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値では糖尿病と診断されていない糖尿病発症高リスク例において,FPGおよびHbA1c測定の組合わせにより,2型糖尿病の診断感度が改善されるか否かについて検討した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,前向き,コホート,多施設。
●試験期間 試験期間は5年。
●対象患者 244例:EDIP trial登録時に評価対象とされた患者:糖尿病のリスク因子を有するが,糖尿病と診断されていない者(特に肥満[BMI≧24kg/m²],妊娠糖尿病の既往,糖尿病の家族歴を有する者)。FPG 100~145mg/dLの者に75gOGTTを行い,2時間値が200mg/dL以上を糖尿病と診断。
除外基準:24歳未満,妊娠,過去5年以内の癌治療歴,HIVまたは結核,過去6ヵ月以内の心筋梗塞・CABG・冠動脈形成術,うっ血性心不全,III度の房室ブロック,コントロール不良の高血圧(SBP>180mmHgかつDBP>105mmHg),血清アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼまたはアラニンアミノトランスフェラーゼ>正常の1.8倍,血清クレアチニン>1.4mg/dL(男性)または>1.3mg/dL(女性),ヘマトクリット<40%(男性)または<35%(女性),空腹時血漿トリグリセリド>602mg/dL。
●方法 ベースライン時に75gOGTT 2時間値およびHbA1cを測定。登録時および1~6週後(無作為化前)にFPGを測定。
主解析ではacarbose 300mg/日[分3]投与群[25mg/日から投与開始]またはプラセボ群に無作為化。
●結果 FPGが100~109mg/dLであった84例のうち24例(28%),空腹時血糖上昇(110~125mg/dL)がみられた空腹時血糖異常(IFG)98例のうち47例(48%)では,OGTT 2時間値が糖尿病レベル(200mg/dL以上)に達していた。
OGTT測定で糖尿病が認められた121例のうち,完全なデータが得られた101例について検討したところ,FPGが糖尿病レベル(126mg/dL以上)であったのは45例(45%)のみであったのに対し,HbA1c上昇(>6.1%;平均+2SD)は62例(62%)にみられ,FPG測定に比してHbA1c測定で有意に診断感度が高かった(p=0.002)。また,FPGが糖尿病レベルに達していなかった(100~125mg/dL)56例のうち,24例(43%)でHbA1c上昇が認められた。
初回のFPG測定で糖尿病が認められた45例のうち,2回目の測定でもFPGが糖尿病レベルであった症例は19例(42%)のみで,診断感度が劣っていた。これに対し,HbA1c上昇は34例(76%)にみられ,FPG測定とHbA1c測定の組合わせにより,2回のFPG測定に比較して診断感度が有意に改善された(p=0.0015)。
●結論 糖尿病発症の高リスク例において,FPG測定による早期2型糖尿病の診断感度は比較的低く,HbA1c測定とあわせて実施することにより,診断感度が改善されることが示された。