編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Kurbaan AS, Bowker TJ, Ilsley CD, Sigwart U, Rickards AF: Difference in the mortality of the CABRI diabetic and nondiabetic populations and its relation to coronary artery disease and the revascularization mode. Am J Cardiol 2001; 87: 947-950. [PubMed]

BARIと同様に,糖尿病患者の冠動脈疾患の治療においては,PTCAよりCABGのほうが,その後の死亡率や経過において優れていることを示している。【片山茂裕

●目的 症候性多枝冠動脈疾患(CAD)患者に対するPTCAとCABGの効果を比較検討したCABRI試験において,糖尿病患者の死亡率をCAD重症度と血行再建術の方法より非糖尿病患者と比較検討した。
●デザイン 無作為,多施設。
●試験期間 追跡期間は4年。
●対象患者 1054例:症候性多枝CADを有する患者。うち糖尿病患者は125例(11.9%)。平均60歳。PTCA施行は542例(最初はCABGに無作為化された20例を含む),CABG施行は493例(最初はPTCAに無作為化された15例を含む)。
●方法 ベースライン時の特徴,臨床・血管造影上の特徴(血行再建術前後のCADの重症度を評価),初回の血行再建術後4年間の全死亡率および罹患率に関するデータを収集。糖尿病の有無,また血行再建術の方法(PTCA vs. CABG)により比較解析。
●結果 ベースライン時の特徴に,糖尿病患者と非糖尿病患者の差はなかった。4年後の全死亡率は,糖尿病患者で非糖尿病患者に対し有意に高かった(相対リスク[RR]2.19,p=0.001)。糖尿病患者,非糖尿病患者ともに,PTCA群とCABG群の両群間で死亡率に有意差はなかった。またPTCA群,CABG群ともに,糖尿病患者の死亡率は非糖尿病患者よりも高く, PTCA群では有意差が認められた(RR 2.41,p=0.002)。血行再建術前のCADは,糖尿病の有無,血行再建術の方法の別による各サブグループで同様であったが,術後はPTCA群でCABG群に対し有意に重症度が高かった(p=0.0001)。また,糖尿病患者で非糖尿病患者に対し,術後の重症度が高かったが有意差はなかった。
●結論 糖尿病患者における死亡率の高さは,血行再建術後のCADの重症度よりも,疾患の進行の早さに関連すると思われる。