編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Wolffenbuttel BH, Landgraf R: A 1-year multicenter randomized double-blind comparison of repaglinide and glyburide for the treatment of type 2 diabetes. Dutch and German Repaglinide Study Group. Diabetes Care 1999; 22: 463-467. [PubMed]

repaglinideはわが国ではまだ発売されていないが,nateglinideのような非SU系の速効型インスリン分泌促進薬である。本試験では従来のSU(glyburide)と同等の安全性と有効性が示されている。【片山茂裕

●目的 2型糖尿病患者において,経口血糖降下薬repaglinideおよびスルホニル尿素(SU)glyburideの有効性と安全性を比較検討した。
一次エンドポイントはHbA1c値,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値。二次エンドポイントは空腹時インスリン値,血清脂質,自己測定血糖値。
●デザイン 無作為,二重盲検,多施設,パラレル,intention-to-treat解析。
●試験期間 治療期間は1年。
●対象患者 424例:経口血糖降下薬投与および/または食事療法を実施されている2型糖尿病の外来患者。男性270例,女性154例。40~75歳(平均61±9歳)。BMI 21.0~35.0kg/m²(平均28.3±3.5kg/m²)。HbA1c値>6.5%(食事療法のみ症例)または<12%(食事療法+経口血糖降下薬症例);平均7.1±1.4%。平均糖尿病罹病期間8年(0.5~35年)。平均FPG値194±56mg/dL。患者の大多数(91%)がSU単独またはSUとmetformin併用投与を実施。
除外基準:腎または肝機能障害(血清クレアチニン値>1.63mg/dL,トランスアミナーゼ値>正常上限の2倍)。インスリン長期投与歴。心不全。不安定狭心症。最近の心筋梗塞。コントロール不良の重症高血圧(SBP>200mmHgおよび/またはDBP>110mmHg)。試験参加またはアウトカムに影響する疾患。SU禁忌。妊娠中,授乳中,妊娠の予定。全身コルチコステロイド療法。
●方法 患者をrepaglinide群(286例)とglyburide群(139例)に割付け。
・用量調整期間(6~8週):repaglinide群では,1.5mg,3.0mg,6.0mg,12.0mg/日(分3:食直前)を,glyburide群では,1.75mg,3.5mg,7.0mg/日(分1:朝食前)または10.5mg/日(分2:朝食前7.0mg,夕食前3.5mg)を投与し,至適用量に調整。治療目標は,空腹時血糖値79~110mg/dL,食後血糖値79~144mg/dL,HbA1c値<6.5%。
・治療期間(12ヵ月):調整された至適用量を投与。
・用量調整期間および治療期間に,HbA1c値,FPG値,血清インスリン値,血清脂質値を測定。
●結果 試験完了例は320例(repaglinide群211例[74%],glyburide群109例[78%])であった。
HbA1c値は,両群とも一度低下したのち治療期間後半に上昇し,ベースラインから12ヵ月後までの変化は同等であった(0.58 vs. 0.45%)。試験前に食事療法のみを実施されていた37例では,HbA1c値は両群とも低下したが,その程度はglyburide群で大きかった(-1.0 vs. -2.4%;p<0.05)。FPG値にも同様の傾向が認められ,血清脂質値は両群とも変化はみられなかった。空腹時インスリン値はrepaglinide群でやや低下,glyburide群でやや増加したが,両群間に有意差は認められなかった。
有害事象(主として高血糖)による脱落は,repaglinide群15%,glyburide群13%であった。有害事象に関して両群間に差はみられず,低血糖の発現率にも差は認められなかった。
●結論 repaglinideはglyburideと同等の安全性と有効性をもつ経口血糖降下薬である。repaglinideは効果の発現が早く,また肝代謝されるため,腎機能障害を有する患者においても食前投与が可能である。