編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Rohlfing CL, Wiedmeyer HM, Little RR, England JD, Tennill A, Goldstein DE: Defining the relationship between plasma glucose and HbA(1c): analysis of glucose profiles and HbA(1c) in the Diabetes Control and Complications Trial. Diabetes Care 2002; 25: 275-278. [PubMed]

1日7回の血糖値の平均とHbA1c値の関連をみた研究である。この関係式で導かれた予測平均血糖値は,日常臨床の場での印象とよく一致する。わが国において簡易血糖測定器は広く普及しており,現在ではパソコンに接続し,1日平均血糖値や各食前および食後の血糖値の傾向をだすことが可能である。本関係式を用いることで,目標HbA1c値から目標平均血糖値を導くことができ,さらに1日のあいだで大幅に目標平均血糖値を超える時間がないかなどを検討できる。その結果,1型糖尿病患者の血糖を正常化するための指導をよりきめ細かに行うことが可能である。【河盛隆造

●目的 1型糖尿病患者におけるHbA1c値と血漿ブドウ糖(PG)値との関係を検討した。
●デザイン 多施設。
●試験期間 追跡期間は平均6.5年。
●対象患者 1439例:DCCT登録患者(13~39歳,重度の合併症を有さない1型糖尿病)1441例のうち,HbA1c値および血糖値に関する完全なデータの得られた例。
●方法 HbA1c値およびそれに対応する毛細血管血糖値を用いて,線形回帰分析にてHbA1c値と平均PG値(MPG値)の関係を検討した。
・HbA1c値測定は4回/年(対象患者の総計26056回),毛細血管血糖値測定は7回/日(各食前および食後,就寝時)行った。
・MPG値は平均毛細血管血糖値×1.11で計算。
●結果 MPG(mmol/l)=(1.98×HbA1c)-4.29,またはMPG(mg/dL)=(35.6×HbA1c)-77.3の関係式が得られた(相関係数[r]=0.82)。相関の程度をMPG値測定の時間別に比較したところ,昼食以降(昼食後r=0.77,夕食前r=0.75,夕食後r=0.78,就寝時r=0.76)では昼食以前(朝食前r=0.69,朝食後r=0.67,昼食前r=0.72)に比して,HbA1c値とのより強い相関が認められた。
●結論 本解析で得られたHbA1c値とPG値の関係は,糖尿病患者が特定のHbA1c値を目標とした場合の,日々のPG値の設定に有用であると考えられる。