編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Roffi M, Moliterno DJ, Meier B, Powers ER, Grines CL, DiBattiste PM, Herrmann HC, Bertrand M, Harris KE, Demopoulos LA, Topol EJ; TARGET Investigators: Impact of different platelet glycoprotein IIb/IIIa receptor inhibitors among diabetic patients undergoing percutaneous coronary intervention: Do Tirofiban and ReoPro Give Similar Efficacy Outcomes Trial (TARGET) 1-year follow-up. Circulation 2002; 105: 2730-2736. [PubMed]

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●目的 ステント植込みを伴う経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行された糖尿病患者に対するGP IIb/IIIa受容体拮抗薬abciximab(モノクロナール抗体)とtirofiban(低分子薬)の虚血性イベント抑制効果を比較した。
一次エンドポイントは30日後の死亡,非致死性心筋梗塞(MI),緊急の標的血管血行再建術(TVR)の複合イベント。二次エンドポイントは6ヵ月後の死亡,MI,すべてのTVRの複合イベント,および1年後の死亡。
●デザイン 無作為,二重盲検,ダブルダミー,多施設(18ヵ国)。
●試験期間 追跡期間は1年。登録期間は1999年12月~2000年8月。
●対象患者 4809例:冠状動脈またはバイパスグラフトの新規または再狭窄に対してステント植込みを伴う非緊急PCIを施行された患者。糖尿病患者1117例,非糖尿病患者3692例。
除外基準:ST上昇MI,心原性ショック,クレアチニン値>2.5mg/dL,出血性素因,致死的疾患。
●方法 患者を登録時の糖尿病の有無によって層別化後,tirofiban群とabciximab群にランダム化。
・全例にaspirinを投与。
・血行再建術の直前に,tirofiban群では10μg/kgをボーラス投与後0.15μg/kg/分で18~24時間静注,abciximab群では0.25mg/kgをボーラス投与後0.125μg/kg/分(最大10μg/分)で12時間静注を行った。
●結果 糖尿病患者と非糖尿病患者を比較すると,30日後の虚血性イベント発生率は同等で,糖尿病患者では6ヵ月後のすべてのTVR施行率(10.3 vs. 7.8%;p=0.008)が有意に増加し,1年後の死亡率は増加傾向を認めた(2.5 vs. 1.6%;p=0.056)。
糖尿病患者をtirofiban群(560例)とabciximab群(557例)で比較すると,30日後の死亡,MI,緊急TVRの発生率(6.2 vs. 5.4%,ハザード比[HR]1.16;p=0.540),6ヵ月後の死亡,MI,すべてのTVRの発生率(15.7 vs. 16.9%,HR 0.93;p=0.610)およびすべてのTVR施行率(9.5 vs. 11.1%,HR 0.84;p=0.366),1年後の死亡率(2.1 vs. 2.9%,HR 0.74;p=0.436)はいずれも有意差はなかった。
●結論 PCIを施行された糖尿病患者において,tirofiban群とabciximab群の6ヵ月後のTVR施行率および1年後の死亡率などは同等であり,糖尿病患者においてはGP IIb/IIIa阻害以外の作用によるabciximabの長期的な臨床効果は認められなかった。