編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Mancia G, Brown M, Castaigne A, De Leeuw P, Palmer CR, Rosenthal T, Wagener G, Ruilope LM: Outcomes With Nifedipine GITS or Co-Amilozide in Hypertensive Diabetics and Nondiabetics in Intervention as a Goal in Hypertension (INSIGHT). Hypertension 2003; 41: 431-436. [PubMed]

本研究では,糖尿病をはじめ各リスク因子を考慮した動的割付けを行ったので,糖尿病を有する被験者の解析に信頼性が高い。nifedipine群では二次アウトカムの発生率および糖尿病の新規発症が低いことが示された。一方,最近報告されたALLHAT試験では,糖尿病群についても利尿薬とCa拮抗薬との間に,心不全を除き心血管イベントに差がみられなかった。なお,新規の糖尿病発症率は,ALLHAT試験においても利尿薬よりもCa拮抗薬で少なかった(11.6 vs. 9.8%)。【景山 茂

●目的 高血圧を有する糖尿病患者において,利尿薬co-amilozideおよびCa拮抗薬nifedipineの心血管死および心血管疾患に対する有効性を検討した。
一次アウトカムは心血管死,心筋梗塞,心不全,脳卒中の複合イベント。二次アウトカムは全死亡,血管死,非血管死の複合イベント。
●デザイン 無作為,intention-to-treat解析。
●試験期間 追跡期間は4年。
●対象患者 6321例:INSIGHTの対象患者(55~80歳,1つ以上の心血管疾患リスク因子を有する高血圧患者[≧150/95mmHgまたは≧160mmHg])。糖尿病患者1302例,非糖尿病患者5019例。
●方法 患者を,nifedipine(30mg/日)群(3157例)とco-amilozide(hydrochlorothiazide 25mg/日+amiloride 2.5mg/日)群(3164例)にランダム化割付け。
降圧値<20/10mmHgまたは血圧>140/90mmHgの場合は各薬剤を倍増し,必要に応じて,β遮断薬atenolol 25~50mg/日またはACE阻害薬enalapril 5~10mg/日(atenolol禁忌の場合)の併用,Ca拮抗薬および利尿薬以外の降圧薬の追加投与を行った。
一次アウトカム,二次アウトカム,糖尿病の新規発症を追跡。
●結果 糖尿病患者の検討では,一次アウトカム発生率はnifedipine群とco-amilozide群間に有意差はなく(8.3 vs. 8.4%,相対リスク[RR]0.99,95%CI 0.69-1.42;p=1.00),二次アウトカム発生率はnifedipine群で有意に減少した(14.2 vs. 18.7%,RR 0.76,95%CI 0.59-0.97;p=0.03)。
非糖尿病患者の検討では,一次アウトカム発生率(5.8 vs. 5.1%)および二次アウトカム発生率(11.6 vs. 11.0%)ともに群間差はなかったが,糖尿病新規発症はnifedipine群(136例)でco-amilozide群(176例)に比して有意に少なかった(4.3 vs. 5.6%;p=0.023)。
●結論 高血圧を有する糖尿病患者において,nifedipine 1回/日投与は心血管系合併症の抑制に有効であることが示された。nifedipine投与例ではco-amilozide投与例に比して,糖尿病新規発症および二次アウトカム発生が抑制された。したがって,高血圧を有する糖尿病患者では,nifedipineが第一選択薬となり得ることが示唆された。