編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Eberly LE, Cohen JD, Prineas R, Yang L, Intervention Trial Research group: Impact of incident diabetes and incident nonfatal cardiovascular disease on 18-year mortality: the multiple risk factor intervention trial experience. Diabetes Care 2003; 26: 848-854. [PubMed]

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●目的 最新の診断基準による糖尿病発症および非致死性心血管疾患(CVD)発症が,全死亡,CVD死,冠動脈心疾患(CHD)死の長期リスクに及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為,前向き。
●試験期間 試験期間は6年(1982年2月28日終了)。試験期間終了後の追跡期間(中央値)は18.5年(1990年12月31日終了)。
●対象患者 11645例:MRFITの対象患者(35~57歳,CHD発症高リスクの男性)のうち,ベースライン時に糖尿病またはCVDを認めず,試験終了時まで生存していた例。
●方法 試験期間の糖尿病発症または非致死性CVD発症の状況に基づき,対象患者を非発症例(9741例),糖尿病例(1122例),非致死性CVD例(658例),糖尿病+非致死性CVD例(124例)に分類し,その後の全死亡,CVD死,CHD死を追跡した。
・糖尿病発症の定義:血糖降下薬(インスリンまたは経口血糖降下薬)の投与,または空腹時血漿ブドウ糖値≧126mg/dL。
・非致死性CVD発症の定義:冠動脈バイパス術,非致死性脳卒中,臨床的心筋梗塞(MI),無症候性MI。
●結果 追跡期間の全死亡は3859例,うちCVD死1846例,CHD死1277例であり,死亡率はそれぞれ203,97,67/10000人・年であった。多変量補正した全死亡のハザード比(HR)は,非発症例と比較して,糖尿病+非致死性CVD例2.75(p<0.0001),非致死性CVD例1.92(p<0.0001),糖尿病例1.49(p<0.0001)であり,糖尿病および非致死性CVDは,いずれも死亡リスクを有意に増大させた。また,非致死性CVDによる死亡リスクの増大は,糖尿病に比してより大きかった(全死亡[HR 1.29,p=0.0004],CVD死[HR 1.76,p<0.0001],CHD死[HR 1.88,p<0.0001])。糖尿病発症の定義を血糖降下薬の投与のみとした場合,全死亡リスクは非致死性CVD例と同等であった(HR 0.93,p=0.54)。
●結論 最新の診断基準による糖尿病は,非致死性CVDとは独立して,全死亡,CVD死,CHD死のリスクを増大させた。非致死性CVDによる死亡リスク増大はさらに大きかった。