編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Nathan DM, Lachin J, Cleary P, Orchard T, Brillon DJ, Backlund JY, O'Leary DH, Genuth S, Diabetes Control and Complications Trial, Epidemiology of Diabetes Interventions and Complications Research Group: Intensive diabetes therapy and carotid intima-media thickness in type 1 diabetes mellitus. N Engl J Med 2003; 348: 2294-2303. [PubMed]

DCCTで実施された強化療法による厳格な血糖コントロールが,6年後のIMT増加度を抑制した。このように抗動脈硬化作用が遅れてみられるため,血糖コントロールの影響をみる場合には,より長期の観察が望まれる。また臨床的にも,長期にわたる良好な血糖コントロールが望まれるといえる。【片山茂裕

●目的 1型糖尿病患者において,頸動脈内膜-中膜壁肥厚(IMT)の変化およびそれに関与するリスク因子について検討した。
●デザイン intention-to-treat解析。DCCTは無作為。
●試験期間 追跡期間は6年。
●対象患者 1229例:DCCTの対象患者(1型糖尿病患者1441例,13~39歳,罹病期間1~15年)のうち,DCCT終了時に生存し,EDIC実施中に頸動脈超音波検査を2回実施された例。DCCTの従来療法群611例,強化療法群618例。
●方法 総頸動脈および内頸動脈のBモード超音波検査を1994年6月~1996年4月(EDIC開始後1~2年,DCCT開始後約8年)および1998年10月~2000年11月に実施し,IMTを測定。
年齢および性別を一致させた非糖尿病患者222例を対照群とし,IMTを比較検討した。
●結果 1年目には,糖尿病患者と対照群の頸動脈IMTに差はなかったが,6年目には糖尿病患者で有意に増大した。リスク因子補正後の6年目におけるIMTの平均増大度は,DCCTの強化療法群で従来療法群に比して有意に小さかった(総頸動脈IMTの増大度:0.032 vs. 0.046mm;p=0.01,総頸動脈+内頸動脈IMTの増大度:-0.155 vs. 0.007mm;p=0.02)。6年目における頸動脈IMTの増大は,年齢,EDICのベースライン時におけるSBP,喫煙,LDL-C/HDL-C比,尿中アルブミン排泄率,DCCT期間(平均6.5年)の平均HbA1c値と相関していた。
●結論 DCCTで実施された強化療法は,試験終了後6年の頸動脈IMTの増大を抑制した。