編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Vakkilainen J, Steiner G, Ansquer JC, Aubin F, Rattier S, Foucher C, Hamsten A, Taskinen MR, DAIS Group: Relationships between low-density lipoprotein particle size, plasma lipoproteins, and progression of coronary artery disease: the Diabetes Atherosclerosis Intervention Study (DAIS). Circulation 2003; 107: 1733-1737. [PubMed]

DAISは,2型糖尿病患者におけるフィブラートの冠動脈硬化抑制効果を明らかにしたものである。フィブラートによる抗動脈硬化作用の機序については,さまざまな議論がなされているが,いまだ決定的なものはない。本試験では,LDL粒子の大型化が動脈硬化進展抑制に働いたと推測される結果が得られ,興味深い。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者において,血漿脂質値およびLDL粒子径の変化が,抗高脂血症薬fenofibrateの冠動脈疾患(CAD)進展抑制効果に及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為,プラセボ対照。
●試験期間 追跡期間は平均39.6ヵ月。
●対象患者 418例:2型糖尿病患者。40~65歳。
登録基準:総コレステロール(TC)/HDL-C比≧4。LDL-C値135~174mg/dLかつトリグリセリド(TG)値≦460mg/dL。TG値150~460mg/dLかつLDL-C値≦174mg/dL。
●方法 患者を,fenofibrate(200mg/日)群,プラセボ群にランダム化し,≧3年投与。
・ベースライン時および試験終了時(または治療開始後≧1年)にLDL粒子径を測定。定量的冠動脈造影により狭窄度および内腔径を測定し,CADの進行を評価。
●結果 2回のLDL粒子径測定が実施された405例(fenofibrate群198例,プラセボ群207例)を解析対象とした。
LDL粒子径は,fenofibrate群でプラセボ群に比して有意に増大していた(0.98±1.04 vs. 0.32±0.92nm,p<0.001)。両群を合わせた解析では,LDL粒子径の縮小はCAD進展と有意に相関していた(狭窄度の増加[r=-0.16,p=0.002],最小内腔径の縮小[r=-0.11,p=0.030],平均内腔径の縮小[r=-0.10,p=0.045])。またLDL-C値,アポリポ蛋白B値,TG値の上昇もCAD進展と有意に相関していた。
多変量回帰分析では,LDL-C値およびアポリポ蛋白B値の上昇によるCAD進展は,LDL粒子径の縮小によりさらに促進されていた。これらの相関は,fenofibrate群のみの解析でも認められたが,プラセボ群のみの解析ではリポ蛋白変数とCAD進展に有意な相関は認められなかった。
●結論 2型糖尿病患者において,fenofibrateの抗動脈硬化作用の一部は,LDL粒子径および血漿脂質値の変化によるものであった。