編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年1月現在,1140報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Fritsche A, Schweitzer MA, Haring HU, 4001 Study Group: Glimepiride combined with morning insulin glargine, bedtime neutral protamine hagedorn insulin, or bedtime insulin glargine in patients with type 2 diabetes. A randomized, controlled trial. Ann Intern Med 2003; 138: 952-959. [PubMed]

インスリンglargineは,24時間にわたる比較的安定した薬理作用を示すアナログ製剤である。NPHヒトインスリンに比べて,明らかな血糖降下作用のピークを示さない。1日1回投与が可能であり,本試験で示されたように,朝食前投与でも就寝前投与と同様の効果が期待される。わが国では2003年12月より使用可能となる予定である。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者において,朝または就寝時投与のスルホニル尿素(SU)glimepiride+インスリンglargine,および就寝時投与のglimepiride+NPHインスリンの有効性と安全性を比較検討した。
一次エンドポイントはHbA1c値,低血糖。
●デザイン 無作為,オープン,パラレル,多施設(欧州13ヵ国),intention-to-treat解析。
●試験期間 登録期間は2000年1~10月。試験期間は28週。
●対象患者 700例:経口血糖降下薬投与下で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者。
登録基準:<75歳。BMI<35kg/m²。SU単独投与歴あるいはmetforminまたはacarboseとの併用投与歴。空腹時血糖(FBG)値≧120mg/dLかつHbA1c値7.5~10.5%。
除外基準:妊娠または授乳中。過去3ヵ月のインスリンまたは試験薬投与。臨床的に関連のある疾患。
●方法 経口血糖降下薬をglimepiride 3mgに切り替えて4週投与後,患者をインスリンglargine朝投与群(237例),インスリンglargine就寝時投与群(229例),NPHインスリン就寝時投与群(234例)にランダム化し,両剤を24週併用投与。インスリンの用量はFBG値≦100mg/dLとなるよう調整。
・ベースライン時,8,12,24週後にHbA1c値を測定。低血糖の発現を追跡。
●結果 試験を完了した695例(インスリンglargine朝投与群236例,インスリンglargine就寝時投与群227例,NPHインスリン就寝時投与群232例)を解析対象とした。
24週後におけるHbA1c値の変化は,インスリンglargine朝投与群-1.24%(90%CI[以下同]-1.10~-1.38%),インスリンglargine就寝時投与群-0.96%(-0.81~-1.10%),NPHインスリン就寝時投与群-0.84%(-0.69~-0.98%)であり,インスリンglargine朝投与群では,インスリンglargine就寝時投与群に比して0.28%(0.11~0.46%,p=0.008),NPHインスリン就寝時投与群に比して0.40%(0.23~0.58%,p=0.001)有意にHbA1c値が改善した。
ベースライン時から試験終了までのFBG値の改善は3群で同等であった。すべての低血糖の発現は3群で同等であったが,夜間低血糖はインスリンglargine朝投与群(39例[17%])および就寝時投与群(52例[23%])で,NPHインスリン就寝時投与群(89例[38%])に比して有意に少なかった(p<0.001)。
●結論 2型糖尿病患者において,glimepiride+インスリンglargine(朝または就寝時投与)は,glimepiride+NPHインスリン(就寝時投与)に比して夜間低血糖リスクが低かった。血糖コントロールはglimepiride+インスリンglargine朝投与で最も良好であった。