編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年7月現在,1168報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Asao K, Sarti C, Forsen T, Hyttinen V, Nishimura R, Matsushima M, Reunanen A, Tuomilehto J, Tajima N, Diabetes Epidemiology Research International Mortality Study Group: Long-term mortality in nationwide cohorts of childhood-onset type 1 diabetes in Japan and Finland. Diabetes Care 2003; 26: 2037-2042. [PubMed]

わが国における1型糖尿病患者の死亡率は減少しているものの,フィンランドにおけるそれよりも,なお数倍高い。今後,詳細な死因の解析を待つとともに,糖尿病患者のよりよい治療を期待したい。【片山茂裕

●目的 1型糖尿病の死亡率を日本およびフィンランドで比較するとともに,性別,診断時年齢,診断時期の影響を検討した。
●デザイン 疫学。
●試験期間 追跡期間は1994年12月31日まで(平均16.3年[日本],17.8年[フィンランド])。
●対象患者 6534例:1965~1979年に1型糖尿病と診断された日本人1408例およびフィンランド人5126例。
登録基準:診断時年齢<18歳。診断後1ヵ月以内にインスリン投与開始。1965~1969年に診断され1970年1月1日時点で生存,または1970~1979年に診断され1980年1月1日時点で生存。
除外基準:ダウン症候群,その他の先天性疾患。
●方法 1994年12月31日時点における生存状況を調査し,Cox比例ハザードモデルを用いて,絶対死亡率と相対死亡率(一般人口の死亡率を補正)を算出。
●結果 100,000人・年あたりの絶対死亡率は,日本607(95%CI[以下同]510-718),フィンランド352(315-393)であり,相対死亡率はそれぞれ12.9(10.8-15.3),3.7(3.3-4.1)であった。
性別では,絶対死亡率はフィンランドでは男性でより高かったが,日本では性別による差は認めず,相対死亡率は両国とも女性でより高かった。診断時年齢では,絶対死亡率は両国とも思春期前(女児<11歳,男児<12歳)診断例に比して思春期診断例で高かったが,相対死亡率に関しては診断時年齢による有意差はなかった。診断時期では,日本では絶対死亡率および相対死亡率ともに,1970年代診断例に比して1960年代診断例でより高く,フィンランドでは診断時期による差は認めなかった。
●結論 1型糖尿病患者の死亡率はフィンランドに比して日本でより高く,また性別,診断時年齢,診断時期により異なっていた。