編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Purnell JQ, Dev RK, Steffes MW, Cleary PA, Palmer JP, Hirsch IB, Hokanson JE, Brunzell JD: Relationship of family history of type 2 diabetes, hypoglycemia, and autoantibodies to weight gain and lipids with intensive and conventional therapy in the Diabetes Control and Complications Trial. Diabetes 2003; 52: 2623-2629. [PubMed]

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●目的 1型糖尿病患者において,強化療法による体重増加と2型糖尿病の家族歴,重度の低血糖の頻度,β細胞の自己抗体との関係を検討した。
●デザイン 前向き,無作為,多施設。
●試験期間 追跡期間は平均6.5年。
●対象患者 1168例:DCCTの参加者(13~39歳の1型糖尿病患者1441例)のうち,≧18歳かつ脂質値に関する完全なデータが得られた例。2型糖尿病の家族歴のある症例(115例),ない症例(1053例)
除外基準:体重>理想値の30%。総コレステロール値>平均値+3SD。LDL-C値>190mg/dL。心電図における重度の異常所見。冠動脈心疾患または末梢血管疾患の既往。
●方法 患者を,強化療法群(582例)と従来療法群(586例)にランダム化。強化療法による体重増加と2型糖尿病の家族歴の有無,重度の低血糖の頻度,β細胞の自己抗体(GAD65抗体,IA-2抗体)との関係を検討した。
・強化療法群:≧3回/日のインスリン注射またはインスリン皮下持続注入。自己血糖測定≧4回/日。月1回通院。
・従来療法群:1~2回/日のインスリン注射。3ヵ月ごとの通院。
●結果 強化療法群では,2型糖尿病の家族歴のない症例(521例)に比してある症例(61例)では,追跡期間中のBMI増加が有意に大きく(p=0.004),体重増加は体幹部に多く分布していた(追跡終了時の腹囲:p=0.01)。また,家族歴のある症例ではインスリン用量が有意に多く(p=0.03),脂質代謝異常(トリグリセリド値,VLDL-C値,IDL-C値の上昇)が認められた。
強化療法群および従来療法群のいずれにおいても,重度の低血糖の頻度はBMIの変化と相関しておらず,GAD65抗体およびIA-2抗体陽性率も,家族歴の有無にかかわらず同等であり,BMIの変化とは相関していなかった。
●結論 強化療法による体重増加の一部は,遺伝的特徴によるものであることが示された。