編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Mathew V, Gersh BJ, Williams BA, Laskey WK, Willerson JT, Tilbury RT, Davis BR, Holmes DR: Outcomes in patients with diabetes mellitus undergoing percutaneous coronary intervention in the current era: a report from the Prevention of REStenosis with Tranilast and its Outcomes (PRESTO) trial. Circulation 2004; 109: 476-480. [PubMed]

糖尿病患者ではPCI後の予後が悪いことがBARI試験などで示されている。本試験でも,糖尿病患者における死亡率は,非糖尿病患者に比べて1.87倍であった。しかしながら最近では,GP IIb/IIIa受容体拮抗薬をステントに併用したEPISTENTなどで,糖尿病患者における予後の改善も報告されている。【片山茂裕

●目的 経皮的冠動脈形成術(PCI)を施行された患者において,9ヵ月後のアウトカムに対する糖尿病の影響を検討した。
一次エンドポイントは9ヵ月後の死亡,心筋梗塞(MI),標的血管血行再建術(TVR)の複合エンドポイント。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照。
●試験期間 追跡期間は9ヵ月。
●対象患者 11482例:PRESTOの登録患者(重度の病変を1ヵ所以上有し,PCIを施行された患者)。糖尿病例2684例,非糖尿病例8798例。
●方法 糖尿病例および非糖尿病例の患者背景およびアウトカムを比較。
●結果 糖尿病例は非糖尿病例に比し,高齢で(61.8 vs 59.8歳),女性が多く(男性70 vs 80%),うっ血性心不全(11 vs 4%)・高血圧(75 vs 57%)・CABG施行歴(18 vs 12%)・不安定狭心症(57 vs 50%)を有する患者が多く,BMIが高値で(30.1 vs 27.7),左室駆出率が低く(59.0 vs 60.6%),これらには有意差があった(いずれもp<0.01)。冠動脈疾患の程度(1枝疾患,2枝疾患,3枝疾患)は両例間で同等であった。
ACC/AHA分類によるCタイプ病変は糖尿病例で有意に多かった(17 vs 15%,p<0.01)。入院中のイベント発生率は両例間で同等であった。血管造影に関するサブ試験に参加した2018例(糖尿病例470例,非糖尿病例1548例)の検討では,標的病変の完全閉塞率は同等であった(3.7 vs 3.4%,p=0.74)。
ベースライン時の患者背景を補正後,糖尿病は9ヵ月後の死亡(相対リスク[RR]1.87,95%CI 1.31-2.68,p<0.01),TVR(RR 1.27,95%CI 1.14-1.42,p<0.01),死亡・MI・TVRの複合エンドポイント(RR 1.26,95%CI 1.13-1.40,p<0.01)と独立した有意な相関を示した。
●結論 手術手技は向上したものの,糖尿病はいまだPCI施行後9ヵ月間のイベント発生に関する有意で独立した予測因子であることが示された。