編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Rema M, Mohan V, Deepa R, Ravikumar R, Chennai Urban Rural Epidemiology Study-2: Association of carotid intima-media thickness and arterial stiffness with diabetic retinopathy: the Chennai Urban Rural Epidemiology Study (CURES-2). Diabetes Care 2004; 27: 1962-1967. [PubMed]

IMTと網膜症との関連は,すでにARIC試験で報告されている。今回の検討でIMTおよびAIと網膜症の関連が認められたことは,細小血管障害と大血管障害の発症に共通の病態があることを示唆する所見といえる。【片山茂裕

●目的 糖尿病と冠動脈疾患のリスクが高いインド人において,内膜-中膜壁肥厚(IMT)および動脈硬化度と糖尿病網膜症との関係を検討した。
●デザイン 疫学。
●試験期間 -
●対象患者 600例:CURESの登録患者(Chennai在住のインド人,≧20歳)のうち,ランダムに選出された2型糖尿病患者。
●方法 網膜写真から糖尿病網膜症の有無を評価し,その重症度を修正版ETDRSシステムにより評価。高解像度Bモード超音波検査を用いて頸動脈IMTを評価。Sphygmocor apparatusを用いてaugmentation index(AI)を測定し,動脈硬化度を評価。IMTおよびAIを糖尿病網膜症の有無により比較し,それらの関係を検討。
●結果 両眼の網膜写真が解析可能であった590例のうち,116例(19.6%)に網膜症が認められた。
網膜症例では非網膜症例に比し,平均IMT(0.93±0.36 vs 0.85±0.21mm,p=0.001)および平均AI(27.9±8.9 vs 25.8±9.6%,p=0.031)が有意に高かった。ロジスティック回帰分析では,年齢,糖尿病罹病期間,HbA1c値,血清コレステロール値,血清トリグリセリド値,微量アルブミン尿を補正後も,IMT(p=0.024)およびAI(p=0.050)はいずれも網膜症と有意な相関を示した。
●結論 糖尿病網膜症はIMTおよびAIと相関を示したことから,糖尿病による細小血管障害および大血管障害には共通の発病メカニズムが関与していることが示唆される。