編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Abizaid A, Costa MA, Blanchard D, Albertal M, Eltchaninoff H, Guagliumi G, Geert-Jan L, Abizaid AS, Sousa AG, Wuelfert E, et al: Sirolimus-eluting stents inhibit neointimal hyperplasia in diabetic patients. Insights from the RAVEL Trial. Eur Heart J 2004; 25: 107-112. [PubMed]

すでにSIRIUS試験が発表されているが,今回のRAVEL試験の結果からも,免疫抑制薬であるsirolimus溶出ステントを用いると,糖尿病患者において高率に見られるステント後の再狭窄がほぼ完全に抑制できることが明らかとなった。【片山茂裕

●目的 免疫抑制薬sirolimus溶出ステント(SES)留置が糖尿病患者のアウトカムに及ぼす影響を検討した。
●デザイン 無作為,多施設。
●試験期間 登録期間は2000年8月~2001年8月。追跡期間は12ヵ月。
●対象患者 238例:内径2.5~3.5mmの冠動脈に18mmのステントでカバー可能な新規単一病変を有する患者。糖尿病例44例。
●方法 患者を,SES群(120例[糖尿病例19例])とベアメタルステント(BMS)群(118例[糖尿病例25例])にランダム化。
血管造影を6ヵ月後に実施し,ステント内の晩期内径損失の変化を評価。12ヵ月後に主要有害心イベント(MACE:死亡,心筋梗塞[MI],標的病変の血行再建術[TLR])を評価。それらのアウトカムを,両群の糖尿病例について比較,およびSES群の糖尿病例と非糖尿病例について比較。
●結果 6ヵ月後におけるステント内の晩期内径損失は,SES群の糖尿病例ではBMS群の糖尿病例に比して有意に小さく(0.07±0.20 vs 0.82±0.53mm,p<0.001),これはSES群の非糖尿病例(-0.03±0.27mm)と同等であった。再狭窄は,SES群では糖尿病の有無にかかわらず0%であったのに対し,BMS群の糖尿病例では42%であった(p=0.001)。
12ヵ月後におけるMACEの発生は,SES群の糖尿病例では2例(10.5%:非Q波MI1例,非心臓死1例)であったのに対し,BMS群では12例(48%:死亡1例,非Q波MI 2例,TLR 9例)であり(p=0.01),イベント非発生生存率はそれぞれ90%,52%であった(p<0.01)。これは,TLR がSES群では糖尿病の有無にかかわらず0%であったのに対し,BMS群の糖尿病例では36%であったことによる(p=0.007)。
●結論 SESを留置された糖尿病患者では,新生内膜増殖が実質的に起こらず,長期追跡後のイベント発生率も低いことが示された。