編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Lyssenko V, Almgren P, Anevski D, Perfekt R, Lahti K, Nissen M, Isomaa B, Forsen B, Homstrom N, Saloranta C, et al: Predictors of and longitudinal changes in insulin sensitivity and secretion preceding onset of type 2 diabetes. Diabetes 2005; 54: 166-174. [PubMed]

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●目的 2型糖尿病発症の予測因子を検討した。
●デザイン 縦断研究,多施設。
●試験期間 試験期間は1990~2002年。追跡期間は6年(中央値)。
●対象患者 2115例:フィンランド西部在住で,2回以上のOGTTを実施した非糖尿病例(2型糖尿病の家族歴あり1715例,なし400例)。耐糖能正常(NGT)1429例,空腹時血糖異常(IFG)および/または耐糖能異常(IGT)686例。
●方法 Cox比例ハザード回帰モデルを用いて2型糖尿病の予測因子を検討。また,2型糖尿病発症の過程におけるインスリン感受性およびインスリン分泌能の変化を検討。
●結果 追跡期間に127例(6%)が糖尿病を発症した。
糖尿病の主な予測因子は,糖尿病の家族歴(第1親等 vs なし:ハザード比[HR]2.2,p=0.0077),BMI≧中央値(vs <中央値:HR 2.1,p=0.0002),ウエスト-身長指数≧中央値(vs <中央値:HR 2.3,p=0.0002),インスリン抵抗性(HOMA-IR≧中央値 vs <中央値:HR 2.1,p=0.0004),インスリン抵抗性を補正後のβ細胞機能(体内動態指数≧中央値 vs <中央値:HR 2.7,p<0.0001)であった。
リスク因子(空腹時血漿ブドウ糖[FPG]値≧101mg/dL,BMI≧30kg/m²,糖尿病の家族歴)をすべて有する患者では,糖尿病発症リスクが最も増大していた(HR 3.7,p<0.0001)。FPG値≧101mg/dLの代わりにFPG値≧110mg/dLまたはOGTT 2時間値≧140mg/dLを用いた場合でも,感受性,特異性,陽性的中率,ROC曲線下面積に有意差は認められず,糖尿病発症の予測能は改善されないことが示された。
糖尿病発症例では非発症例に比し,インスリン抵抗性がわずかに増加し(HOMA-IR:+0.202 vs +0.078/年,p=0.0025),β細胞機能が著しく低下していた(インスリン分泌指数:-0.049 vs +0.011/年,p<0.0001,体内動態指数:-0.105 vs -0.034/年,p<0.0001)。
●結論 2型糖尿病発症に先立ち,β細胞機能の著しい低下が生じることが示された。FPG値,BMI,糖尿病の家族歴の有無を調査することにより,2型糖尿病発症の高リスク例を早期に特定することが可能である。