編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Neri Serneri GG, Coccheri S, Marubini E, Violi F, Drug Evaluation in Atherosclerotic Vascular Disease in Diabetics (DAVID) Study Group: Picotamide, a combined inhibitor of thromboxane A2 synthase and receptor, reduces 2-year mortality in diabetics with peripheral arterial disease: the DAVID study. Eur Heart J 2004; 25: 1845-1852. [PubMed]

picotamideは,TXA2/PGH2受容体拮抗薬であると同時に,TXA2合成阻害作用を併せもつdual inhibitorである。2313例のPAD患者において,本薬剤がプラセボに比べて心血管イベントを23%減少させることが報告されている(Circulation 1993; 87: 1563-9)。糖尿病患者438例におけるサブ解析では,45.2%のリスク低下率であることも報告されている(Br J Clin Pharmacol 1996; 42: 782-5)。aspirinを対照とした本検討でも,PADを有する2型糖尿病患者における全死亡率の低下が証明されたといえる。【片山茂裕

●目的 末梢血管疾患(PAD)を有する2型糖尿病患者において,全死亡および重度の心血管イベントに対するTXA1c/PGH1c受容体およびTXA1c合成酵素阻害薬picotamideと抗血小板薬aspirinの有効性を比較した。
一次エンドポイントは全死亡。二次エンドポイントは死亡および非致死性血管イベント(心筋梗塞[MI],虚血性脳卒中,四肢切断)。
●デザイン 無作為,二重盲検,パラレル,多施設(イタリア),intention-to-treat解析。
●試験期間 登録期間は1996年2月~1998年10月。追跡期間は2年(中央値)。
●対象患者 1209例:PADを有する2型糖尿病患者。40~75歳。
登録基準:糖尿病罹病期間≧5年。
除外基準:過去6ヵ月のMI,脳卒中,不安定狭心症の既往。コンプライアンス不良が予想される重度の神経障害または精神障害。期待余命<2年の共存症。血清クレアチニン値>2.0mg/dL。眼内出血発生の高リスク例。アラニンアミノトランスフェラーゼ値またはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ値が正常上限の3倍以上。血小板数<100000/mm³。過去6ヵ月の活動性消化性潰瘍または消化管出血。妊娠。コントロール不良の重度の高血圧。総コレステロール値≧300mg/dL。試験薬に対する過敏症。大手術の施行予定。抗凝固薬の長期投与の必要性。
●方法 患者を,picotamide 1200mg/日(分2)群(603例)およびaspirin 320mg群(606例)にランダム化し,24ヵ月投与。
●結果 全死亡の累積発生率はpicotamide群(3.0%)でaspirin群(5.5%)に比し有意に低かった(相対リスク0.55,95%CI 0.31-0.98,p=0.0474)。死亡および非致死性血管イベントの発生はpicotamide群43例(7.1%),aspirin群53例(8.7%)で認められ,その発生率はpicotamide群でやや低かったが,有意差には至らなかった。
●結論 PADを有する2型糖尿病患者において,picotamideの全死亡減少効果はaspirinに比して有意に大きかった。