編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年2月現在,1152報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Tan MH, Baksi A, Krahulec B, Kubalski P, Stankiewicz A, Urquhart R, Tan MH, Tan MH, GLAL Study Group: Comparison of pioglitazone and gliclazide in sustaining glycemic control over 2 years in patients with type 2 diabetes. Diabetes Care 2005; 28: 544-550. [PubMed]

pioglitazoneの長期有効性を比較的多数例でSU薬と比較した試験である。約2年の追跡期間では,経口薬naiveな2型糖尿病患者において,pioglitazoneはSU薬に優る血糖コントロール維持が可能であった。その理由は,β細胞に頼るのではなくインスリン抵抗性の改善にあったというのは当然であるが,当初はSU薬で明らかに高かったHOMA-βが経時的にみると両剤の差がかなり縮まっていくのが興味深い。【河盛隆造

●目的 2型糖尿病患者において,pioglitazone(インスリン抵抗性改善薬)とスルホニル尿素薬gliclazideの血糖コントロール維持における有効性を比較した。
一次評価項目は血糖コントロール(HbA1c値<8%)の維持不能までの期間。二次評価項目はHbA1c値,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値,空腹時血清インスリン(FSI)値,HOMA-R,HOMA-β。
●デザイン 無作為,二重盲検,ダブルダミー,パラレル,多施設*。
*オーストラリア,カナダ,フィンランド,ポーランド,スロバキア共和国,南アフリカ,英国。
●試験期間 追跡期間は2年。
●対象患者 567例:食事療法下で血糖コントロール不良(HbA1c値7.5~11.0%)の2型糖尿病患者。35~75歳。
除外基準:経口血糖降下薬の投与歴。
●方法 患者を,pioglitazone群(270例),gliclazide群(297例)にランダム化。
・投与量:pioglitazone群では15mg/日より開始し,4週後に30mg/日,8週後に45mg/日に増量。gliclazide群では80mg/日より開始し,4週後に160mg/日,8週後に240mg/日,12週後に320mg/日に増量。
・HbA1c値,FPG値,FSI値,HOMA-R(インスリン感受性の指標),HOMA-β(膵β細胞機能の指標)の推移を評価。
●結果 HbA1c値<8%を維持した患者は,試験期間を通じてpioglitazone群でgliclazide群に比して多かった。Kaplan-Meier曲線をみると,群間差は32週時から認められ,その後しだいに拡大し,52週以降は有意差を認めた。104週時にHbA1c値<8%を維持していた患者は,pioglitazone群129例(47.8%),gliclazide群110例(37.0%)であった(p<0.0001)。
pioglitazone群ではgliclazide群に比して,52週以降におけるHbA1c値およびFPG値の低下度が有意に大きかった。また試験期間を通じて,pioglitazone群ではFSI値の低下度およびHOMA-Rの増加度が有意に大きく,HOMA-βの増加度は有意に小さかった。
●結論 2型糖尿病患者において,pioglitazoneはgliclazideに比して投与2年目の血糖コントロール維持効果に優れていた。