編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Doi Y, Kiyohara Y, Kubo M, Tanizaki Y, Okubo K, Ninomiya T, Iwase M, Iida M: Relationship between C-reactive protein and glucose levels in community-dwelling subjects without diabetes: the Hisayama Study. Diabetes Care 2005; 28: 1211-1213. [PubMed]

動脈硬化は「炎症」であるという観点から,最近では高感度CRP値の計測が一般化しているが,血糖値との関係を多数例において検討した興味深い試験である。結果は,OGTT 2時間値がFPG値よりも総死亡率や心血管死に深く関わっているという,DECODE試験や舟形スタディで発表された内容と一致するものであり,食後高血糖の治療の重要性をさらに後押しするものであるといえる。【河盛隆造

●目的 糖尿病を認めない日本人においてC反応性蛋白(CRP)値と血糖値との関係を検討した。
●デザイン 横断研究。
●試験期間 1988年実施。
●対象患者 2127例:40~79歳の福岡県久山町の居住者(3227例)のうち,糖尿病を認めず,空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値,75g OGTT 2時間値,CRP値のデータが得られた例。男性882例,女性1245例。平均57歳。
●方法 FPG値,OGTT 2時間値,CRP値を測定し,それらの関係を検討。
●結果 FPG値に基づいて参加者を低値(<5.6mmol/L)群,中等値(5.6~6.0mmol/L)群,高値(6.1~6.9mmol/L)群に分類すると,平均CRP値(年齢,性別を補正)はFPG値の上昇に伴って有意に上昇していた(平均CRP値:低値群0.41mg/L,中等値群0.49mg/L,高値群0.62mg/L;p<0.01[低値群vs中等値または高値群])。
OGTT 2時間値についても同様の傾向が認められ,平均CRP値(年齢,性別を補正)は,低値(<5.6mmol/L)群0.35mg/L,中等値(5.6~7.7mmol/L)群0.48mg/L,高値(7.8~11.0mmol/L)群0.59mg/Lであった(p<0.001[低値群vs中等値または高値群])。
次に,FPG値およびOGTT 2時間値に基づいて参加者を9群に分類したところ,OGTT高値群(耐糖能異常例)およびOGTT中等値群では,FPG値にかかわらず,最低値群(FPG値およびOGTT 2時間値ともに<5.6mmol/L)に比して,平均CRP値(年齢,性別,空腹時インスリン値,BMI,脂質値,高血圧,喫煙,飲酒を補正)が有意に上昇していた(p<0.05)。
●結論 CRP値はFPG値およびOGTT 2時間値の上昇に伴って有意に上昇していた。さらに,CRP値はFPG値よりもOGTT 2時間値とより強力に相関することが示された。