編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Whiteley L, Padmanabhan S, Hole D, Isles C: Should diabetes be considered a coronary heart disease risk equivalent?: results from 25 years of follow-up in the Renfrew and Paisley survey. Diabetes Care 2005; 28: 1588-1593. [PubMed]

Finnish Studyにより,糖尿病患者の心筋梗塞初発率は,心筋梗塞の既往を有する非糖尿病患者の再発率と同等であることが報告された。その後,その結果を否定する報告も散見されるが,25年にわたる本成績は,Finnish Studyの結果を支持するものである。糖尿病患者では,冠動脈疾患患者と同様に,心疾患リスクを厳格にコントロールすることが求められる。【片山茂裕

●目的 糖尿病が冠動脈心疾患(CHD)と同等の死亡リスクを有することを証明し,さらに死亡率における性差を検討した。
●デザイン コホート。
●試験期間 登録期間は1972~1976年。追跡期間は25年。
●対象患者 14039例:スコットランドのRenfrew州およびPaisley州在住の男女。45~64歳。男性6452例,女性7587例。
●方法 ベースライン時の臨床状態により,対象者を,糖尿病とCHD合併例(77例),糖尿病例(151例),CHD例(3015例),罹患なし例(10796例)に分類。
全死亡およびCHD死を追跡し,各症例間で比較。
●結果 追跡期間の全死亡の発生は,糖尿病を有する228例のうち192例(84%),CHDを有する3092例のうち2016例(65%)であった。
各症例間で全死亡を比較すると,もっとも死亡率が高かったのは合併例(男性100.2/1000人・年,女性93.6/1000人・年)であり,次に糖尿病例(男性54.0/1000人・年,女性46.7/1000人・年)およびCHD例(男性50.5/1000人・年,女性29.2/1000人・年)で,もっとも低かったのは罹患なし例(男性29.2/1000人・年,女性19.4/1000人・年)であった。
男性において,CHD例に対する糖尿病例のハザード比は,CHD死亡1.17(95%CI 0.78-1.74,p=0.45),全死亡1.20(95%CI 0.92-1.56,p=0.172)であり,女性においては,CHD死亡1.97(95%CI 1.27-3.08,p=0.003),全死亡1.80(95%CI 1.37-2.35,p<0.001)であった。
●結論 CHDを有さない糖尿病例においても,血管死の生涯リスクはCHD例と同等またはそれ以上であり,とくに女性においてはリスクが高いことが示された。したがって,糖尿病患者における心血管リスク因子は,CHD患者と同様に厳格に治療する必要がある。