編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Daly CA, Fox KM, Remme WJ, Bertrand ME, Ferrari R, Simoons ML, EUROPA Investigators: The effect of perindopril on cardiovascular morbidity and mortality in patients with diabetes in the EUROPA study: results from the PERSUADE substudy. Eur Heart J 2005; 26: 1369-1378. [PubMed]

本試験は,EUROPA試験に参加した心不全を認めないCAD患者のうち,糖尿病患者1502例を解析したサブ試験である。相対リスク減少は18.9%で有意差には至らないものの,EUROPA試験の結果(相対リスク減少20%)に匹敵するものである。CADの高リスク群である糖尿病患者であることを鑑みると,perindoprilの絶対リスク減少はさらに大きいものといえる。いずれにしても,それ以前に行われたHOPE試験やSOLVD試験の結果を再確認するものである。【片山茂裕

●目的 冠動脈疾患(CAD)を有し,心不全を認めない糖尿病患者において,ACE阻害薬perindoprilの心血管イベント抑制効果を検討した。
一次エンドポイントは,心血管死,非致死性心筋梗塞(MI),心停止後の蘇生の複合エンドポイント。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,intention-to-treat解析,多施設(欧州24ヵ国)。
●試験期間 登録期間は1997年10月~2000年6月。追跡期間は4.3年(中央値)。
●対象患者 1502例:EUROPA(EUropean trial on Reduction Of cardiac events with Perindopril in stable coronary Artery)試験の参加者(心不全を認めないCAD患者12218例,平均60歳)のうち,糖尿病患者。平均62歳。女性18%。
採用基準:>18歳。MI既往,冠動脈バイパス形成術,経皮的冠インターベンション,血管造影上の冠動脈狭窄>70%。
除外基準:心不全,血管形成術の予定,低血圧(坐位SBP<110mmHg)またはコントロール不能の高血圧(SBP>180mmHgおよび/またはDBP>100mmHg),1ヵ月以内のACE阻害薬またはAII受容体拮抗薬の使用,腎不全(クレアチニン値>150μmol/L)または血清カリウム値>5.5mmol/L。
●方法 本解析は,患者をperindopril 8mg/日とプラセボ群にランダム化したEUROPA試験の糖尿病患者のサブ解析である(本解析対象は,perindopril群721例,プラセボ群781例)。
患者を,3,6,12ヵ月後,および以後6ヵ月ごとに追跡し,エンドポイントの発生を追跡。
●結果 一次エンドポイントの発生は,perindopril群91例(13.1%),プラセボ群121例(17.9%)で,有意差は認められなかった(相対リスク減少18.9%,95%CI -6.5~38.2,p=0.13)。これは,EUROPA試験における結果(相対リスク減少20%)と同等のものであった。
追跡期間の血圧は,SBPおよびDBPともに,perindopril群でプラセボ群に比して有意に低下した(いずれもp<0.0001)。血清クレアチニン値の変化に群間差は認めなかった。
●結論 CADを有する糖尿病患者において,perindopril投与により主要な心血管イベントの発生は抑制される傾向を認め,この有効性はCAD患者全般において認められたものと同等であった。