編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Heine RJ, Van Gaal LF, Johns D, Mihm MJ, Widel MH, Brodows RG, GWAA Study Group: Exenatide versus insulin glargine in patients with suboptimally controlled type 2 diabetes: a randomized trial. Ann Intern Med 2005; 143: 559-569. [PubMed]

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●目的 経口血糖降下薬投与下で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において,exenatide(インクレチン・ミメティクス)またはインスリンglargineを追加投与した場合の効果を比較した。
一次評価項目はHbA1c値の変化。
●デザイン 無作為,オープン,多施設(13ヵ国,82施設),intention-to-treat解析。
●試験期間 登録期間は2003年6月~2004年4月。試験期間は26週。
●対象患者 551例:3ヵ月以上の最大用量のmetformin(ビグアナイド)およびスルホニル尿素薬併用療法下で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者。30~75歳。
登録基準: HbA1c値7.0~10.0%。BMI 25~45kg/m²。過去3ヵ月の体重が安定(変動≦10%)。
除外基準:過去30日の内科,外科,薬物的介入試験への参加。過去6ヵ月に3回以上の重篤な低血糖エピソード。悪性腫瘍治療(基底細胞または扁平上皮細胞の皮膚癌を除く)。NYHAクラスIIIまたはIVの心疾患。血清クレアチニン値>1.5mg/dL(男性)または>1.2mg/dL(女性),肝疾患の臨床徴候または症状。長期(≧2週間)または過去2週以内の全身性グルココルチコイド治療。過去3ヵ月の減量作用のある薬剤の服用。過去3ヵ月に連続した2週以上のインスリン,過去4ヵ月のチアゾリジンジオン系薬剤,過去3ヵ月のαグルコシダーゼ阻害薬またはmeglitinideの投与。
●方法 患者を,exenatide群またはglargine群にランダム化し,各自の既存の治療に追加投与。
・exenatide群:最初の4週は5μg(2回/日[朝食および夕食前])を投与し,その後は試験期間を通じて10μg(2回/日)まで増量。
・glargine群:10U/日から投与開始し(就寝時),用量調整アルゴリズムに従って空腹時血糖(FPG)値<100mg/dLを達成するまで3日ごとに2Uずつ増量。
HbA1c値をベースライン時,12,26週後に評価。血液検査およびFPG値測定をベースライン時および26週後に実施。1日7回(各食前および各食後2時間,午前3時)の自己血糖測定をベースライン時,4,8,12,18,26週後に実施。
●結果 intention-to-treatの解析対象は549例(exenatide群282例,glargine群267例)であった。
ベースライン時のHbA1c値はexenatide群8.2%,glargine群8.3%で,26週後には両群で1.11%低下した(群間差0.017ポイント[95%CI -0.123~0.157ポイント])。26週後にHbA1c値<7%を達成した患者の割合も両群で同等であった(46 vs 48%)。
exenatide群ではglargine群よりも食後血糖上昇を抑制したが,FPG値<100mg/dLを達成した患者の割合はglargine群でより高かった(8.6 vs 21.6%,p<0.001)。
体重は,exenatide群で2.3kg低下したのに対し,glargine群では1.8kg増加した(群間差-4.1kg[95%CI -4.6~-3.5kg])。
症候性低血糖の発現は両群で同等であったが(7.3 vs 6.3件/人・年),夜間低血糖の発現はexenatide群で少なかった(0.9 vs 2.4件/人・年,群間差-1.6件/人・年[95%CI -2.3~0.9件/人・年])。
胃腸症状の発現はexenatide群でより多かった:悪心(57.1 vs 8.6%),嘔吐(17.4 vs 3.7%),下痢(8.5 vs 3.0%)。
●結論 経口血糖降下薬投与下で血糖コントロール不良の2型糖尿病患者において,exenatideおよびインスリンglargineを追加投与することによる血糖コントロール改善効果は同等であった。exenatide群では体重が減少したが,胃腸症状の有害事象も高率に発生した。