編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
2018年5月現在,1161報収載!
全トライアルリスト
[HOMEに戻る]
Inukai K, Watanabe M, Nakashima Y, Sawa T, Takata N, Tanaka M, Kashiwabara H, Yokota K, Suzuki M, Kurihara S, et al: Efficacy of glimepiride in Japanese type 2 diabetic subjects. Diabetes Res Clin Pract 2005; 68: 250-257. [PubMed]

-

●目的 従来のスルホニル尿素(SU)薬投与下で血糖コントロール不良の日本人2型糖尿病患者において,第3世代SU薬glimepirideの有効性を検討。
●デザイン 無作為,多施設。
●試験期間 試験期間は6ヵ月。
●対象患者 172例:従来のSU薬(gliclazideまたはglibenclamide)を6ヵ月以上投与下で血糖コントロール不良(HbA1c値≧7.0%)の日本人2型糖尿病患者。男性80例。
除外基準:肝機能障害,腎機能障害。
●方法 第3世代SU薬群(120例),第2世代SU薬群(52例)にランダム化。
第3世代SU薬群ではgliclazide 40mgをglimepiride 1mgに,glibenclamide 2.5mgをglimepiride 2mgに切り替え,HbA1c値<6.5%を目標として最大6mgまで増量。第2世代SU薬群では,試験開始前のレジメンを継続投与。SU薬以外の経口血糖降下薬は,6ヵ月以上にわたってレジメンが一定している場合のみ継続投与可とした。
●結果 HbA1c値および空腹時血糖値は6ヵ月後まで両群間に有意な変化はみられず,glimepirideの血糖コントロール改善効果はgliclazideまたはglibenclamideと同等であることが示された。HOMA-IRは,6ヵ月後に第3世代SU薬群で10%以上低下したのに対し(p=0.015),第2世代SU薬群では有意な変化はみられなかった。トリグリセリド値は第3世代SU薬群で約10%低下したが,有意差には至らなかった(p=0.080)。
第3世代SU薬群についてサブグループ解析を行ったところ,肥満例(BMI≧25kg/m²)およびインスリン抵抗性高値例(HOMA-IR≧3)ではHOMA-IRが有意に低下し(それぞれp=0.017,p=0.006),これらの症例ではHbA1c値も有意に低下していた(それぞれp=0.039,p=0.049)。また,第二世代SU薬短期投与例(<5年:p=0.045)およびSU薬単独投与例(p=0.006)でもHOMA-IRの有意な低下が認められた。
ロジスティック回帰分析では,BMI高値(≧25kg/m²)がglimepirideによるHbA1c値改善に関する唯一の予測因子であった(オッズ比1.133,95%CI 1.007-1.275,p=0.0388)。
●結論 従来のSU薬からglimepirideへの切り替えによりインスリン抵抗性は低下し,血糖コントロールには変化は認められなかった。日本人2型糖尿病患者では,肥満例で非肥満例に比しglimepirideの効果が大きかったことは注目に値する知見である。