編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Brantsma AH, Bakker SJ, Hillege HL, de Zeeuw D, de Jong PE, Gansevoort RT, PREVEND Study Group: Urinary albumin excretion and its relation with C-reactive protein and the metabolic syndrome in the prediction of type 2 diabetes. Diabetes Care 2005; 28: 2525-2530. [PubMed]

微量アルブミン尿は糖尿病の結果として生じるが,逆に糖尿病発症の予測因子となることが本検討で示された。また,高感度CRPやメタボリックシンドロームのコンポーネント数も糖尿病発症の予測因子となった。興味深いことは,UAEが15~30mg/日のhigh-normoともいうべき群で糖尿病発症リスクがすでに増加し始めていることである。また,UAEとCRPに相互作用が認められるが,血管内皮細胞機能の異常など,共通のメカニズムがあるのかもしれない。片山茂裕

●目的 2型糖尿病の発症予測における尿中アルブミン排泄量(UAE),C反応性蛋白(CRP),メタボリックシンドロームの関係について検討した。
●デザイン コホート。
●試験期間 1997年試験開始。追跡期間は平均4.2年。
●対象患者 5654例:PREVENDの参加者(8592例)のうち,4年後(2001~2003年)に追跡調査を実施され,ベースラインに糖尿病を認めず,かつ空腹時血漿ブドウ糖(FPG)値のデータが得られた例。
●方法 2型糖尿病の発症(FPG値≧126mg/dL)を追跡し,ベースラインにおけるUAE,CRP,メタボリックシンドロームの該当基準(ウエスト周囲径>102cm[男性]または>88cm[女性],血清トリグリセリド値≧150mg/dL,HDL-C値<40mg/dL[男性]または<50mg/dL[女性],高血圧[≧130/85nnHg],空腹時血糖異常[≧110mg/dL])の数との関係を検討した。
●結果 追跡期間に185例(3.3%)が2型糖尿病を発症した。
ベースラインにおけるUAE,CRP,メタボリックシンドロームの該当基準の数の増加に伴って,2型糖尿病の発症率は有意に上昇していた(いずれもp for trend<0.001)。
単変量ロジスティック回帰分析において,UAE(対数)は2型糖尿病発症と有意な相関を示し(オッズ比[OR]1.59,95%CI 1.42-1.79,p<0.001),多変量ロジスティック回帰分析においても(年齢,性別,メタボリックシンドロームの該当基準の数,2型糖尿病発症の既知のリスク因子[空腹時インスリンを含む]を補正),UAEと2型糖尿病発症の相関はなお有意であった(OR 1.53,95%CI 1.25-1.88,p<0.001)。また,UAEとCRP(対数)の間にも有意な相関が認められた(OR 0.79,95%CI 0.68-0.92,p=0.002)。
CRPを三分位数に基づいて分類すると,UAEと2型糖尿病発症の相関に関するORは,第1三分位で2.2(95%CI 1.47-3.3),第2三分位1.33(95%CI 0.96-1.84),第3三分位1.04(95%CI 0.83-1.31)であった。
●結論 UAEは2型糖尿病発症に対する予測能を有し,これはメタボリックシンドロームおよび他の既知のリスク因子から独立したものであった。また,その予測能はCRPのレベルに影響された。