編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Finne P, Reunanen A, Stenman S, Groop PH, Gronhagen-Riska C: Incidence of end-stage renal disease in patients with type 1 diabetes. JAMA 2005; 294: 1782-1787. [PubMed]

1型糖尿病患者におけるESRD発症率は,診断後20年で4~17%,30年で16%と報告されていた。このような従来の報告に比べると,今回の成績ではその予後がかなり改善されていることがわかる。【片山茂裕

●目的 1型糖尿病患者における終末期腎不全(ESRD)の長期リスクを検討し,さらに1型糖尿病の診断時年齢,診断時期,性別が長期リスクに及ぼす影響を検討した。
●デザイン コホート(フィンランド)。
●試験期間 2001年12月31日追跡終了。追跡期間(中央値)は16.7年(最長37年)。
●対象患者 20005例:1965~1999年に30歳未満で1型糖尿病と診断された患者(Finnish Diabetes Registerより抽出)。
登録基準:診断時よりインスリン治療を開始,インスリン治療期間1年以上。
●方法 Finnish Registry for Kidney Diseasesより2001年までのESRD(透析または腎移植)に関するデータ,Population Register Centre in Finlandより2000年までの死亡に関するデータを収集。
●結果 346851人・年の追跡期間に632例がESRDを発症し,1417例が死亡した。ESRDの累積発症率は,診断から20年後で2.2%,30年後で7.8%であった。
多変量解析では,診断時年齢および診断時期がESRDリスクに有意な影響を及ぼしていた(いずれもp<0.001)。診断時年齢が0~4歳の患者では,他の患者に比してESRDリスクがもっとも低かった。また,1965~1969年に診断された患者ではESRDリスクがもっとも高く,それ以降は予後が次第に改善されていた。性別によるESRDリスクの相違は認められなかった。
●結論 1型糖尿病患者の予後は過去40年間に改善されていることが示された。診断時年齢が5歳未満の患者はもっとも予後良好であった。全般的に,ESRD発症率は過去に報告されていたよりも低かった。