編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Doi Y, Kiyohara Y, Kubo M, Ninomiya T, Wakugawa Y, Yonemoto K, Iwase M, Iida M: Elevated C-reactive protein is a predictor of the development of diabetes in a general Japanese population: the Hisayama Study. Diabetes Care 2005; 28: 2497-2500. [PubMed]

CRP高値が糖尿病発症の予測因子となることは,欧米では多くの報告がある。わが国の久山町研究でも,CRP高値は糖尿病発症の予測因子となり,CRP値を3群に分けて比較した場合,最低値群に比べた最高値群でのオッズ比は,男性で2.63倍,女性で2.25倍であった。また,日本人では比較的炎症の程度が軽く,CRP値と糖尿病発症との関連は肥満やインスリン抵抗性と独立して認められたことも特筆される。【片山茂裕

●目的 糖尿病を認めない日本人において,高感度C反応性蛋白(CRP)値と糖尿病発症の関係を検討した。
●デザイン 疫学。
●試験期間 スクリーニングは1988年。追跡期間は平均9.0年。
●対象患者 1759例:40~79歳の福岡県久山町の居住者(2587例)のうち,糖尿病を認めず,CRP値測定が可能で,1993~1998年に追跡調査を実施された例。男性694例(平均58歳),女性1065例(平均57歳)。
●方法 対象者をベースライン時のCRP値に基づいて3群に分類し(男性:0.05~0.28mg/L[低値群],0.29~0.77mg/L[中等値群],0.78~13.5mg/L[高値群],女性:0.05~0.24mg/L[低値群],0.25~0.57mg/L[中等値群],0.58~5.78mg/L[高値群]),糖尿病発症との関連を検討。
●結果 追跡期間に131例(男性67例,女性64例)が糖尿病を発症した。
男女とも,年齢を補正後の糖尿病累積発症率は,CRP値上昇にしたがい上昇した(男性:低値群4.4%,中等値群11.3%[p<0.01 vs 低値群],高値群13.1%[p<0.005 vs 低値群],女性:低値群3.5%,中等値群6.0%,高値群9.2%[p<0.005 vs 低値群])。
多変量解析(年齢,糖尿病の家族歴,空腹時インスリン値,BMI,総コレステロール値,HDL-C値,トリグリセリド値,SBP,飲酒習慣,喫煙習慣,身体活動を補正)では,CRP高値群の糖尿病発症リスクは低値群に比し有意に高かった(オッズ比:男性2.63[95%CI 1.23-5.65],女性2.25[95%CI 1.01-5.01])。層別解析では,CRP値と糖尿病発症リスクの関係は,肥満またはインスリン抵抗性のリスク因子(トリグリセリド高値,HDL-C低値,高血圧)を有さない症例および非飲酒例においてより強かった。
●結論 糖尿病を認めない日本人において,CRP値上昇は糖尿病発症の有意な予測因子であり,これは肥満およびインスリン抵抗性とは独立していた。