編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Rosenstock J, Goldstein BJ, Vinik AI, O'neill MC, Porter LE, Heise MA, Kravitz B, Dirani RG, Freed MI, RESULT Study Group: Effect of early addition of rosiglitazone to sulphonylurea therapy in older type 2 diabetes patients (>60 years): the Rosiglitazone Early vs. SULphonylurea Titration (RESULT) study. Diabetes Obes Metab 2006; 8: 49-57. [PubMed]

チアゾリジンジオン系薬剤の心疾患に対する懸念は未だ議論がある。60歳以上の糖尿病患者227例で2年間にわたり行われた今回の試験では,RSG+SU群でSU増量群に比べ,体重増加や浮腫が認められたが,血糖コントロールは良好であった。しかしながら,心血管疾患による死亡例は,SU増量群で2例認められたのみである。RSGのこのような作用は,非最大量のSU薬との併用で認められるのか,さらに注意深い検討が必要である。【片山茂裕

●目的 最大用量以下のスルホニル尿素(SU)薬投与下でコントロール不良の高齢2型糖尿病患者において,rosiglitazone(インスリン抵抗性改善薬)併用とSU薬増量の有効性,安全性,忍容性を比較した。
一次エンドポイントは疾患悪化(最大用量のSU薬投与下における空腹時血漿ブドウ糖[FPG]値≧10mmol/L)。二次エンドポイントはSU薬が最大用量に増量されるまでの期間,FPG値・HbA1c値・血漿中の遊離脂肪酸値の変化。
●デザイン 無作為,二重盲検,プラセボ対照,多施設,2ヵ国(米国,カナダ)。
●試験期間 試験期間は2年。
●対象患者 227例:≧60歳の2型糖尿病患者。
登録基準:最大用量以下のSU薬単独投与を3ヵ月以上実施かつ最大用量の1/4~1/2のSU薬単独投与を2ヵ月以上実施下におけるFPG値7.0~13.9mmol/L。
除外基準:重度または不安定狭心症,心不全,うっ血性心不全(NYHA III~IV)。
●方法 4週間のrun-in期間(プラセボ+SU薬glipizide 20mg/日[分2]投与)後,RSG+SU群(rosiglitazone 4mg/日+glipizide 20mg/日[分2],116例),SU増量群(プラセボ+glipizide 20mg/日[分2],111例)に無作為割付けし,2年間投与。
規定のレジメンに従い,rosiglitazoneは8mg/日,glipizideは40mg/日まで段階的に増量。
●結果 一次エンドポイントは,SU増量群28.7%で報告されたのに対し,RSG+SU群ではわずか2.0%であった(ハザード比0.048,p<0.0001)。
また,RSG+SU群ではSU増量群に比して,HbA1c値およびFPG値(いずれもp<0.0001),インスリン抵抗性(p<0.0001),遊離脂肪酸値(p=0.0416)の改善度が有意に大きかった。
症候性低血糖の発現率は両群で同等であった(32 vs 27%)。さらに,RSG+SU群ではSU増量群に比して,ER入室頻度(p=0.0006)および入院頻度(p=0.0263)が有意に低く,1回あたりの入院期間が有意に短く(p<0.001),治療に対する満足感が有意に高かった(p<0.001)。
●結論 最大用量以下のSU薬投与下でコントロール不良の高齢2型糖尿病患者において,rosiglitazoneの併用は,SUの増量に比較して,低血糖の増加をみることなく血糖コントロールを有意に改善し,疾患の悪化を有意に減少させた。これらのベネフィットは治療に対する満足感の増大をもたらし,メディカルケアの利用を減少させた。したがって,それらの高齢2型糖尿病患者に対しては,早期のrosiglitazone併用は効果的な治療選択肢であることが示された。