編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Pereira MA, Parker ED, Folsom AR: Coffee consumption and risk of type 2 diabetes mellitus: an 11-year prospective study of 28 812 postmenopausal women. Arch Intern Med 2006; 166: 1311-1316. [PubMed]

コーヒー摂取量と糖尿病発症との関連を調査したこれまでの多くの成績では,負の相関が示されている。今回の検討でも,コーヒー摂取量の多いほど糖尿病発症が減少することが確認された。しかしながら,この関連はカフェイン抜きのコーヒー摂取量によっており,カフェインやコーヒーに多く含まれるマグネシウムおよびフィチン酸とは関連しなかった。糖尿病有病率の高い高齢者では,糖尿病の一次予防から考えるとコーヒー摂取量は重要な公衆衛生学的問題である。【片山茂裕

●目的 コーヒー摂取量と2型糖尿病発症リスクの関係を検討した。
主要アウトカムは2型糖尿病の発症。
●デザイン 前向き,コホート。
●試験期間 試験期間は1986~1997年(観察期間は11年)。
●対象患者 28812例:Iowa Women's Health Studyの参加者(米国Iowa州在住の55~69歳の閉経後女性41836例)のうち,糖尿病および心血管疾患を有さない例。
本解析の除外基準:エネルギー摂取量がきわめて高い(>5000kcal)または低い(<600kcal),食物摂取頻度調査票において30個以上の項目が空白,癌(非メラノーマ性皮膚癌を除く),糖尿病の有無が不明。
●方法 ベースラインにおける食物摂取頻度調査票から得たコーヒー(全コーヒー,通常のコーヒー,カフェイン抜きのコーヒー)の摂取量(0,<1,1~3,4~5,≧6杯/日)と,観察期間に行った4回の郵送による質問票調査から得た糖尿病の発症状況の関係を検討。
●結果 観察期間に1418件の糖尿病が発生した。
人口統計学的因子,体型,生活習慣関連因子について補正後,コーヒー摂取量が≧6杯/日の女性では,0杯/日の女性に比して糖尿病発症リスクが22%低かった(補正相対リスク[RR]0.78,95%CI 0.61-1.01,p for trend 0.06)。この負の相関の大部分は,通常のコーヒー(RR 0.79,95%CI 0.59-1.05,p for trend 0.90)ではなく,カフェイン抜きのコーヒー(RR 0.67,95%CI 0.42-1.08,p for trend 0.006)によるものであると思われた。
さらにマグネシウムおよびフィチン酸の摂取量を補正しても,この相関はほとんど不変であった。カフェインの摂取量(コーヒー以外の摂取源を含む)は,糖尿病発症リスクに関係していなかった(RR 1.03,95%CI 0.86-1.04,p for trend 0.66)。
●結論 閉経後女性において,コーヒー(とくにカフェイン抜きのコーヒー)の摂取は,2型糖尿病発症リスクと負の相関を示した。