編集:片山茂裕 河盛隆造 景山茂 西尾善彦 西村理明 綿田裕孝
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Scheen AJ, Finer N, Hollander P, Jensen MD, Van Gaal LF, RIO-Diabetes Study Group: Efficacy and tolerability of rimonabant in overweight or obese patients with type 2 diabetes: a randomised controlled study. Lancet 2006; 368: 1660-1672. [PubMed]

日本においても現在治験中の抗肥満薬である。今回のデータではさまざまなリスク低下効果も証明されており,今後,日本人におけるデータの発表が待たれる。【河盛隆造

●目的 metformin(ビグアナイド)またはスルホニル尿素(SU)薬投与下でコントロール不良の過体重または肥満の2型糖尿病患者において,選択的カンナビノイド1型受容体拮抗薬rimonabantの有効性および安全性を検討した。
一次エンドポイントは1年後の体重の変化。二次エンドポイントはHbA1c値,HDL-C値,トリグリセリド(TG)値,空腹時血糖値,空腹時インスリン値,高感度C反応性蛋白(hsCRP)値,レプチン値,メタボリックシンドローム,ウエスト周囲径,血圧。
●デザイン 無作為,プラセボ対照,二重盲検,多施設(11ヵ国[欧州,北米,南米]),intention-to-treat解析。
●試験期間 試験期間は2001年10月~2004年5月。追跡期間は1年。
●対象患者 1047例:metforminまたはSU薬を6ヵ月以上投与下においてコントロール不良かつ過体重または肥満の2型糖尿病患者。18~70歳。
登録基準:BMI 27~40kg/m²,HbA1c値6.5~10.0%,空腹時血糖値5.55~15.04mmol/L。
除外基準:体重の不安定(過去3ヵ月以内に体重が5kgを超えて変動),臨床的に重度の障害,SBP>160mmHgまたはDBP>95mmHg,妊娠または授乳中,最近の喫煙習慣の変化またはその予定,過去3ヵ月以内の肥満治療薬の使用,体重に影響を及ぼす薬剤の使用。
●方法 プラセボ投与によるrun-in期間(4週)後,rimonabant 5mg/日群(360例),20mg/日群(339例),プラセボ群(348例)にランダム化し,1年投与。
全例に低カロリー食および運動量増加のための患者指導を実施。
●結果 1045例(rimonabant 5mg/日群358例,20mg/日群339例,プラセボ群348例)をITT解析の対象とした。1年の追跡期間を完了したのは692例(それぞれ232例,229例,231例)であった。
1年後の減量の程度は,両rimonabant群でプラセボ群に比して有意に大きかった(rimonabant 5mg/日群2.3kg[p=0.01 vs プラセボ群],20mg/日群5.3kg[p<0.0001 vs プラセボ群],プラセボ群1.4kg)。また,ウエスト周囲径(p=0.02[5mg群 vs プラセボ群],p<0.0001[20mg群 vs プラセボ群]),HbA1c値(それぞれp=0.03,p<0.0001),SBP(p=0.04,p=0.02)の改善も,両rimonabant群でプラセボ群に比して有意に大きかった。HDL-C値(p<0.0001),TG値(p<0.0001),hsCRP値(p=0.02)の改善については,20mg/日群とプラセボ群の間で有意差が認められた。
両rimonabant群ではプラセボ群に比して有害事象がやや多かったが(rimonabant 5mg/日群82%,20mg/日群85%,プラセボ群79%),その多くは軽度~中等度かつ一過性であり,rimonabantの忍容性は概ね良好であった。有害事象による投与中止例は20mg/日群でやや多く(それぞれ8%,15%,5%),これは主として抑うつ性気分障害,悪心,めまいによるものであった。
●結論 metforminまたはSU薬投与下でコントロール不良の過体重または肥満の2型糖尿病患者では,rimonabant 20mg/日に食事療法および運動療法を併用することにより,臨床的に有意な減量が得られ,かつHbA1c値,心血管リスク因子および代謝性リスク因子が改善されることが示された。